OCEANS

SHARE

ほかの人より早かったことが、仕事につながった

「今はモニターを見ながらアングルを確認できますが、当時はモニターもなかったんです。だから飛ばしている間はどういうふうに撮れているか分からない。完全に自分の感覚だけが頼りです。
最初の頃はドローンが戻ってきて見たら全然撮れてなかったなんていうことはしょっちゅうでした。今はカメラが進化していろんなことが自在にコントロールできるようになっていますが、そうやって初期に操縦と撮影の感覚を磨いたことは、今、撮影の仕事ですごく役に立っていますね」。

しかし、中村さんがドローンに魅力を感じたのは仕事を見据えてのことではない。シンプルに、「面白そうだ!」と思ったからだ。
好奇心に突き動かされて、サーフィンをもっと楽しむための新しいツールとして、ドローンカメラを手にしたのだ。
そして、それが仕事になったきっかけもやはりサーフィンにある。
「僕がドローンで撮るようになって、『豪がなんか新しいことを始めたよ』ってサーフィン仲間に知られるようになったんですね。ちょっと撮ってほしい、と頼まれるようになって、そういう中には、雑誌やテレビの世界で働いている人もいるわけです。
そういう人たちから声をかけていただいて、だんだんと仕事としてドローン撮影をするようになりました。始めたのが比較的早かったので珍しかったから、みんな興味を持っていたんですよ。撮ったものを見せると驚いてもらえるのが、うれしかったですね」。


4/4

次の記事を読み込んでいます。