そんな雅さんの家は父、母、姉、兄が熱狂的な横浜DeNAベイスターズファン。小さい頃からシーズン中は常に野球中継が流れていたそうだ。
「私は熱狂的ってほどではありませんが、選手のなかではピッチャーの山崎康晃が好き。背が小さめでベビーフェイスだから」。
中学ではソフトボール部に所属。厳しい部活と勉強の両立は大変だったが、なんとか第一志望の高校に合格した。
「私からしたら偏差値が高めでチャレンジでした。でも、入学したら思ってた高校生活と違う。昼休みはみんな揃って屋上でお弁当を食べて、同級生や先輩との色恋沙汰があったり、そういうイメージしてたことがまったくない。屋上は入ることすらできませんでした(笑)」。
現在、大学では海洋生物について学んでいる。幼稚園のときから抱いていた「水族館で働く」という夢を追いかけている形だ。あれ、駅前に水族館がオープンしてましたよ。
「あっ、『カワスイ』ですね。まだ行けてないんですよ。もし就職できたら、地元の川崎で夢を叶えられますね(笑)」。
いちばん好きな海洋生物はラッコだ。
「鳥羽水族館のツイッターをフォローしていて、アップされる動画に癒されてます。流されないようにワカメとかを体に巻きつけて寝るとか、普通にかわいいですよね」。
また、食べ物のなかで世界一好きなのは餃子。自分では料理をしないので母親に作ってもらうか外食するかの二択だ。そんな雅さんにとって“人生ベスト餃子”を出す店は大田区・武蔵新田の駅前にある「虎」という中華料理屋。
「お菓子だとラムネが大好きです。クッピーラムネとか緑の容器に入ったラムネとか。今でも毎日のように食べています」。
また、今ハマっているのは愛知県岡崎市に拠点を置く6人組YouTuberグループ「東海オンエア」。
川崎駅東口にかつてあった面白スポットも教えてくれた。
「香港のクーロン城を模して、“廃墟ゲーセン”といわれていた『ウェアハウス川崎店』です。ずっと気になっていたんですが、去年の11月に閉店すると聞いて駆け込みで行ってきました。インパクトありすぎて、今でもLINEの背景画像にしています」。
というわけで、水族館で働くために日々勉強に励む雅さん。海洋保全に対する意識も高く、スーパーやコンビニでは絶対に袋をもらわない。春巻きの皮を手に持って家に帰ったときは「ちょっと恥ずかしかった」そうだ。
最後に読者へのメッセージをお願いします。
【取材協力】山芋の多い料理店 川崎住所:神奈川県川崎市川崎区砂子2-10-7電話番号:044-201-8687https://tororo.owst.jp「看板娘という名の愉悦」Vol.123好きな酒を置いている。食事がことごとく美味しい。雰囲気が良くて落ち着く。行きつけの飲み屋を決める理由はさまざま。しかし、なかには店で働く「看板娘」目当てに通い詰めるパターンもある。もともと、当連載は酒を通して人を探求するドキュメンタリー。店主のセンスも色濃く反映される「看板娘」は、探求対象としてピッタリかもしれない。
上に戻る >
連載「看板娘という名の愉悦」をもっと読む
石原たきび=取材・文