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一緒に再発見した、人生の「面白いこと」

幼い頃はよく親に連れられて山を登っていたという。部活が忙しくなった中学生の頃から自然と足が遠のいたが、10年ほど前「ふと、久しぶりに行きたくなったんですよ」。

以来、友達とよく山登りに出掛けるようになったという。



クライミングや冬山ほどストイックな山登りではない。登山道を一歩一歩踏みしめながら、風のそよぐ音、鳥の鳴き声、あとはたまに飛んでくる飛行機の音しか聞こえない世界を登っていく。

よく行くのが南アルプスの最高峰、北岳。標高は富士山に次ぐ日本第2位の3193m。山頂から見えるのは大きく広がる空と、自分のいる位置よりも低い山々ばかり。



マウンテンバイクによるダウンヒルも、3〜4年前からのめり込んでいる趣味のひとつだ。

「高校生の頃はBMXにハマっていたんですが、大人になってからはサッパリでした。たまたま知人が連れていってくれて、やってみたら見事にはまっちゃった」。

主に出掛けるコースは夏場のスキー場。「240エステート」にマウンテンバイクを積み、ゲレンデとゲレンデの間にある林の中に設けらたダウンヒルコースを疾走する。秋冬はもう少し標高の低い里山のコースへも足を運ぶ。



地面の凹凸に容赦なく体を揺すられ、風を切り裂くように山を下る。周囲の景色がもの凄いスピードで、次から次へと後ろへ流れていく。すると、どこからともなく高揚感が沸き上がる。

帰りに240を運転しながら「人生にはまだこんな面白いことがあったんだなぁ」。そう感じたという。



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