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2020.09.26

からだ

「歳で〇〇ができなくなった」と嘆くなら、ラジオ体操でインナーマッスルを鍛えよう!

ラジオ体操2.0
「ラジオ体操2.0」とは……
今回は、見た目ではわかりにくいインナーマッスルの強化に最適なラジオ体操を紹介する。日常のちょっとした動作で、体の衰えを感じている人は必見。
なぜならその原因は、単なる「歳のせい」ではなく、インナーマッスルの衰えにある可能性が高いからだ。
【教えてくれる人】新田幸一さん
高地トレーニングを街中で体験できるスタジオ「ハイアルチ」の開発者であり、プロデューサー。長年のトップアスリートたちへの指導経験を活かし、高地トレーニングの効果を最大限に引き上げるメニューを構築。現在は、浦和レッズの槙野智章選手をはじめとしたトップアスリートのほか、大学駅伝の選手たちのトレーナーも務めている。

縁の下の力持ち。インナーマッスルの強化で体が若返る

―片脚で立って靴下を履く時にバランスを崩してしまったり、ちょっとした段差につまづいたりと、ちょっとした日常の動作のなかに「歳を感じるとき」ってありますよね。
新田 : それって歳のせいだから仕方がないと思っていませんか? とくに30代後半や40代に入ったあたりから、「歳のせいで〇〇ができなくなった」と言う人が多いようですが、それは間違いです。
―ほかに原因があるんですか?
新田:インナーマッスルが弱っていることが最も大きな原因でしょうね。もちろん、若くてもインナーマッスルが弱っていれば片脚で立って靴下をうまく履けなかったりすることだってあります。一方で、インナーマッスルの量や力が十分な人は、高齢になってもキレのある動きができるんです。
―インナーマッスルって、普通の筋肉とは違う特殊な筋肉なんですか?
新田:位置する場所が違うだけです。インナーマッスルは体の深いところにある筋肉。対して、表層にある筋肉はアウターマッスルと呼ばれています。
―アウターマッスルとは働きが違う?
新田:アウターマッスルは力を出す時に必要な筋肉、インナーマッスルは健康を維持するために必要な筋肉と言えばわかりやすいかもしれません。
―健康を維持するためというと?
新田:関節の動き安定させたり、内臓の動きを助けたり、内臓を安定させて働きを低下させないなどの働きをもつ筋肉だということです。ポイントは、アウターマッスルもインナーマッスルにサポートしてもらわないと本来の力を発揮できないということ。それほど重要な筋肉ってことです。
―なるほど。では、そもそもインナーマッスルが弱っていると片脚で立って靴下を履くときにバランスを崩しやすくなるのはなぜですか?
新田:関節がグラグラしていてはバランスをとることが難しいでしょう? もちろん、体のバランスをとる時にはアウターマッスルも働きますが、それもインナーマッスルとうまく連動しないときちんと働くことができません。
姿勢の維持も同じ仕組みです。インナーマッスルが弱い人は猫背になる。それに、「つまづきやすくなる」っていうのも同じで、一歩ごとに脚を高く上げられなくなるからちょっとした段差でもつまづいてしまうわけです。
―いつまでも若々しい体を保つ上でインナーマッスルが大切な役割を果たしているんですね。
新田:問題は、アウターマッスルよりも運動では刺激が与えづらいので、鍛えにくいことです。それに、いくら鍛えても見た目が変わらないから続けるモチベーションがわかないっていう人も多いんですよね。
ということで、インナーマッスルを鍛えるなら、できるだけキツくなくて簡単なエクササイズのほうが続けやすいと思います。そこでおすすめしたいラジオ体操が、「体をねじり反らせて斜め下に曲げる運動」と「体を倒す運動」です。これなら運動経験ゼロの人でもキツさを感じることがないし、テレビを見ながらでもできちゃうので、手をつけやすいと思います。


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