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試練其の一:水と泥の試練

「防水試験機」でテスト中のGショック。
Gショックは防水性の高さでも知られており、プールや海で外さずに遊んでいる人も多い。キャンプなどのアウトドア遊びで悪天候に見舞われても、Gショックなら故障の心配さえ頭をよぎることはないだろう。
実際、Gショックに課せられる耐水性の試練は、日常生活の水準を遥かに凌駕していた。
例えば「水中ボタン耐久試験機」。Gショックが誇るプロフェッショナルダイバーズウォッチ「フロッグマン」に適用される試験だ。
試験内容は、時計を水中に沈め、水の中でボタンを数千〜数万回押して不具合がないかを確かめるというもの。その横には砂漠での使用などを想定したマッドレジスト(防塵・防泥)構造の「マッドマン」などの耐泥モデルに行う「耐泥試験機」が併設されており、こちらは水中に細かい泥の粒子を混ぜて同様の実験をするのだとか。
こちらは「加圧式水中ボタン耐久試験機」。
この試練をクリアすると、次に待ち受けるのが「加圧式水中ボタン耐久試験機」。今度は水中ボタン耐久試験に水圧をプラスして、動作性を確認する。
「ダイバーズウォッチは人命に関わるアイテムなので、試験もISO(国際標準化機構)で厳しい国際規格が定められています。しかし、カシオでは規格よりもさらに過酷な環境を想定し、水圧をかけながらボタンを操作できる試験機を独自に開発し、厳しく品質を確認しています」。
実際に試験を終えて時計を見てみると、Gショックは何事もなかったかのように時間を刻んでいた。だが、まだまだ完成までの道のりは長い。


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