■トヨタ「RAV4 PHV」
受注ストップになるほど注文が殺到
長く「アウトランダーPHEV」の独壇場だったSUVのPHEV。ついにその牙城を崩すべく投入されたのが、「RAV4 PHV」だ。「RAV4」はまず2019年にガソリンモデルとハイブリッドモデルを日本に投入。そして2020年6月からプラグインハイブリッドモデルとなる「RAV4 PHV」を発売。EV走行距離はWLTCモードで95.0kmになる。
待望のモデルということもあり、発表と同時に生産能力を上回る購入希望者が殺到したため、発売開始後すぐに注文を一時停止する騒ぎになっている。2020年9月13日現在、「RAV4 PHV」の発売は再開していない。
「RAV4 PHV」にも最大1500WのAC100V給電機能が備わっている。「アウトランダーPHEV」との最大の違いは、駆動用バッテリーに蓄えた電気が少なくなった際の仕組み。
「アウトランダーPHEV」は電気が少なくなるとエンジンが自動で始動しバッテリーへの充電を行うが、「RAV4 PHV」はバッテリーの電気が少なくなってもエンジンを始動して発電は行わずに給電を終了する。
とはいえ、使用できる電力はバッテリー満充電で1500Wの最大出力を連続で約7時間。1時間当たり400W程度なら約20時間電気を使うことが可能だ。これだけの時間使えるなら、サーフィンやキャンプで出掛けた先でも、自由に照明も使えるし、ちょっとした調理家電やドライヤーも使える。
まるで家にいるかのように電気を使える「アウトランダーPHEV」と「RAV4PHV」は、どちらも車を使ったアウトドアでの新しい楽しみ方を体験させてくれる車になるはずだ。
高橋 満=文