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2020.09.16

時計

英・独・仏海軍から米軍特殊部隊まで。ひと味違う軍用ダイバーズ時計6選

「ミリタリーウォッチ ブートキャンプ」とは……
超プレミア価格で取引されているロレックス「サブマリーナー」の軍用モデルを筆頭に、ヴィンテージの世界でも根強い人気があるダイバーズウォッチ。
その人気の源流となったのが、1936年に登場したパネライの防水時計「ラジオミール」で、1960年代に入る頃から、自動巻き式ムーブメントを備えた軍用ダイバーズが次々と登場する時代が幕を上げる。
軍用ダイバーズの申し子、オメガ「シーマスター 300」の勇姿。
機能美という言葉だけでは片付けられない“固有のデザインコード”を楽しめる6本を厳選した。
 

1.オメガ シーマスター300 イギリス陸軍 W10

まずは王道の1本から。1960年代後半から1970年代初頭にかけて、イギリス海軍と陸軍に支給されたオメガの「シーマスター 300」は、ミリタリーウォッチきっての超人気モデルのひとつに数えられる。
「オメガ シーマスター300 イギリス陸軍 W10」1967年支給、SSケース、40mm径、自動巻き。600万円前後(実勢価格)/キュリオスキュリオ 03-6712-6933
人気や知名度に反比例して、流通数は非常に少ない。なかでも陸軍用のサードモデルは、実物を目にする機会はほとんどないと言われる幻の1本らしい。リファレンスナンバー(識別番号)は、「CK 165.024」が正解だ。
ベイクライト製のブルーベゼル、極太のインデックスや針などのダイバーズに適した骨太なディテールには、問答無用の格好良さが感じられる。
裏蓋のマーキングで注目すべきは、最後の段に後書きされた「A /」。この部分だけあとから追記されているのだが、はじめから刻印されているタイプも存在するそうだ。
フェイクが蔓延しているため、購入の際は入念なチェックが必要だ。ロレックスの軍用モデル然り、真贋を見極めるには、相当な知識と経験が必要となる。一世一代の勝負には、万全の準備を整えて臨みたい。
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2.ブランパン フィフティ ファゾムス 西ドイツ海軍 BUND

続いて登場するのは、1970年代に西ドイツ軍に納入されたブランパン「フィフティ ファゾムス」。
1950年代の初期モデルと比較すると、仕様を大きく変更していることがすぐにわかる。
「ブランパン フィフティ ファゾムス 西ドイツ海軍 BUND」1970年代、SSケース、41.5mm径、自動巻き。100万円前後(実勢価格)/キュリオスキュリオ 03-6712-6933
この時計を使用していた部隊は、長時間潜水する任務をこなしていたことから、ベゼルには目盛りが一切ない。
文字盤に赤でプリントされた「3H」のマークは、3層水素、つまりはトリチウムを夜光塗料に使用していることを意味する。
骨太なパーツ類からダイバーズらしい雰囲気が滲み出ている。
41.5mm径、厚さの15mmのケースは、現代の時計に通じるサイズ感。薀蓄を噛みしめるのも、肩肘をはらずにデザインを楽しむのも、そのどちらにも正しい選択である。
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