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■第4位 日産「エクストレイル」


コンフォートな機能が盛り込まれたタフギア
初代「エクストレイル」は2000年に“使えるタフギア”というコンセプトで登場。直線的で武骨なスタイルと、防水インテリアをはじめアウトドアスポーツで便利な機能が多く盛り込まれたことで大ヒットする。
2007年登場の2代目は初代のイメージを踏襲したが、2013年に登場した現行型の3代目は、それまでのイメージを大きく変え、都会的な雰囲気が強調されている。

とはいえ、搭載されるシステムや装備は、「エクストレイル」の持つタフギアのイメージを踏襲。4WDシステムは走行状況に応じて前後のトルク配分を自動調整するインテリジェント4×4に。初代から定評のある防水インテリアも健在だ。
ほかにも、荒れた路面で駆動力とブレーキを制御して車体の振動を抑えるインテリジェント・ライド・コントロールや、高速道路の同一車線で自動運転支援を行うプロパイロット、高速道路巡航などでモーター走行を行いエンジンノイズを低減する1モーター2クラッチ式のハイブリッドシステムなど、コンフォート性能を高める最新技術もたっぷり盛り込まれている。
 

■第3位 トヨタ「RAV4」


あえてタフさを前面に出してヒットモデルに
1994年に登場した初代「RAV4」はクロカン4WD全盛の中、あえて真逆のシティユース・ライトクロカンというポジションでヒット。その後、2代目、3代目と進化する中でボディサイズやエンジンの排気量が拡大されていく。
これはメインの市場であるアメリカからの要望を受けたものだが、逆に日本では販売台数が落ち込み、アメリカで4代目がデビューした2013年以降も日本では3代目をそのまま販売、2016年に日本市場から消滅する。
しかし2019年4月、トヨタは前年にアメリカで発売となった5代目を改めて日本市場に投入した。ボディサイズは一層拡大されたにもかかわらず、納車待ちが発生するほどの人気モデルに。5月〜8月、そして10月は日本で最も売れているSUVとなったほど。

TNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)と呼ばれる最新のプラットフォームによる上質な乗り味や、低燃費でパワフルなハイブリッドモデルなど、ヒットの要因を探せばいろいろ挙げることができる。
しかしいちばんの理由はそのルックスにあるといっていいだろう。コンフォートな雰囲気のクロスオーバーSUVが全盛の中、あえて真逆のヘビーデューティーなポジションで登場し、本来の力強さのあるSUVを求めていた人の心を鷲掴みにした。
それを象徴するのが、ガソリンモデルのアドベンチャーというグレードだ。専用グリルや大型のスキッドプレートでタフさを強調したデザインとなり、状況に応じて前後トルクだけでなく、後輪左右のトルク配分も制御する世界初のダイナミックトルクベクタリング4WDが備わる。
街乗りが多いであろう「RAV4」にはオーバースペックとも言えるものだが、高機能なアウトドアウェアやダイバーズウォッチが街で受け入れられたように、機能にこだわりを持つ人がこのモデルを選んでいるようだ。


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