この物体の正体をご存じか? UFOでもなければ、地球外生命体の卵でもない。聞いてビックリ、日本の化粧品ブランド、ポーラが開発した美容液なのだ。
エイジングケアに向けた第3作目のこちらは、とにかく目を引くのがボトルのデザイン。その目的はひとつ、見る人に「好奇心」を持たせるため。
ポーラ研究所が発見した新事実はこう。人が好奇心を抱くと、脳はノルアドレナリンとオキシトシンというメッセージ物質を分泌する。肌の細胞がこれらの物質を受け取ると、肌が糖タンパク質の一種である肌弾力因子:テネイシンXを産生。内部から押し返すような弾力感が生まれるというのだ。
つまり、好奇心が肌を若返らせるというわけ。
美容液としての機能もハイスペック。肌と脳にアプローチするブレインクロストークRUをはじめ、肌に輝きをもたらすセルエンスAC、ハリ・弾力をもたらすゴールデンLP、B.Aコアリキッドというポーラの英知が結集された独自の保湿成分が配合されている。
ただ、潤うのはいいが、ベタつきや重いのは苦手……。その点、この美容液はこっくりと濃密なテクスチャーなのに、肌につけるとすっと溶け込んで、重さを感じさせないのだ。で、トドメは視覚よりも早く脳に届くといわれる嗅覚で感じる香りだ。
トップノートはフローラル系のライラックとジャスミンで、ミドルノートはカーネーションとユリ由来のホワイトリリー、ラストはウッディムスクへと変化。香水ばりに複雑精妙で上品な芳香は心の緊張を解きほぐし、イマジネーションをかき立てる。
ちなみにポーラによれば、弾力のある肌に触れることで、好奇心が関連する脳部位の活動も高まるという。つまり、この美容液を使い続けるほどに肌が若返り、かつ心もワクワク、そして肌も……というハッピースパイラルが生まれるのだ。
「好奇心を持ち続ける人は年を取らない」という言葉はまぎれもない真実。若々しさを尊ぶ我々にとって、究極の美容液となることは疑いようがない。
押条良太(押条事務所)、髙村将司=文