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2020.08.29

時計

ヴィンテージカルチャーの生き字引が語る、復刻時計の尽きない魅力

今年は例年以上に復刻時計が大豊作。すでにこんな特集も実施しているが、ヴィンテージカルチャーの生き字引たちはどのモデルに注目しているのか。聞いてみた!
生き字引が語る! ヴィンテージ放談
フリーコンサルタント
大坪洋介さん Age 64
1956年、鹿児島県生まれ。20代前半に渡米し、のちにファッションビジネスを展開。服だけでなく、あらゆるヴィンテージアイテムの造詣に深く、現在はコンサルタントとして活躍中。
時計ジャーナリスト
柴田 充さん Age 58
1962年、東京都生まれ。ライフスタイル誌をはじめ、本誌では時計やクルマの記事を執筆。時計だけでなく、空冷ポルシェやホンダCB400Fなどクルマやバイクもヴィンテージを愛用。
 
AUDEMARS PIGUET オーデマ ピゲ/リマスター01 オーデマ ピゲ クロノグラフ
腕時計 世界限定500本。K18PG×SSケース、40mm径、自動巻き。555万円/オーデマ ピゲ(オーデマ ピゲ ジャパン 03-6830-0000)
 
▶︎まず注目は……
AUDEMARS PIGUET
オーデマ ピゲ/リマスター01 オーデマ ピゲ クロノグラフ
オーデマ ピゲはブランド史に残る名作アーカイブにスポットを当てた、リマスタリングプロジェクトをスタート。それに属するモデルがこの「リマスター01」だ。
1943年の「1533」というモデルをモチーフに、ボリューム感あるコンビケースやティアドロップ型ラグ、アールデコスタイルのインデックス、さらには当時のロゴを再現しつつ、最新のムーブメントを搭載。9時位置の30分積算計に赤く記された“4/5”は、サッカー好きの創業一族の3代目がハーフタイムを確認するためにリクエストしたものだ。
大坪 時計にのめり込んでいったきっかけは、1960年に誕生した世界初の音叉式電子時計、ブローバ「アキュトロン」です。中学時代に美術の先生が着用されていたんです。これまで見たこともなくて、耳に当ててごらん、といわれて当てたらキーンというでしょ。もうビックリ。その記憶があまりにも鮮烈で。
大学卒業後の70年代にLAへ移り住み、当時はまだヴィンテージやアンティーク時計の価値が一般的ではなく、中古時計も重さでいくらという感じでした。さまざまなモノを見ていくなかで時計への興味が深まり、集め始めたんです。
柴田 僕も時計との出会いは、中学入学時に親から買ってもらったタイメックスでした。舶来品というのが誇らしくて。大学の頃はダイビングをやっていたので、国産ダイバーズや払い下げの軍用時計、アンティークのクロノグラフを手に入れていました。
大坪さんはあらゆるヴィンテージに精通し、収集もされていますが、選ぶ基準はどこにありますか。
大坪 クルマも服も家具もすべてにいえるんですが、イノベーションを起こしたかどうか。「アキュトロン」もそうですし、大好きなイームズやシトロエンDSもそう。
時計でいえば、一部の人たちはステイタスのように崇めますが、僕は自分らしさを求めるし、価格の多寡ではなく、機能性でもありません。まず美的な欲求を満たすか、というポイントが重要。
1960年にアメリカの時計ブランド、ブローバから発表された世界初の音叉時計。
1960年にアメリカの時計ブランド、ブローバから発表された世界初の音叉時計。クオーツの実用化以前から機械式を超える精度を備える。音叉機構独自の作動音も特徴のひとつ。


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