OCEANS

SHARE

[Keyword 2]素材使い
CHANEL シャネル/J12 パラドックス
高耐性セラミックス×SSケース、38mm径、自動巻き。86万5000円/シャネル 0120-525-519
白と黒の魅力をパラドキシカルに表現
CHANEL
シャネル/J12 パラドックス
昨年、モデルチェンジを果たしたフルセラミックスウォッチの筆頭「J12」。長い歴史を持つ名門が連なる時計業界のなかで、新興勢力ながら独自の地位を築き上げた意欲作といえる。誕生20周年となる今年、メゾンを代表する白と黒、その両方をいただくバイカラーモデルが登場。ただでさえ成形の難しいセラミックスを、高いカット技術を用いて組み合わせたケースは、デザインの魅力はもちろん、技術的な価値も非常に高い。
藤井 確かに、多くのブランドに当てはまりますね。早速各論に入りますが、まずは新ムーブメントの採用。特に昨今は自社製が搭載されているケースが多いです。そもそも安藤さんが思う自社製のメリットとは何ですか?
安藤 僕がメリットと感じている点は、機能面はもちろん、デザイン面でもブランドの哲学に則った時計が作れるということですね。たとえば汎用ムーブメントは、インダイヤルや針の位置までは変えられない。でも自社製ならそれぞれの美意識に沿ったレイアウトを目指して、機械をミクロの単位で調整できる。ブランドのアイデンティティをダイヤルデザインに色濃く反映できるんです。
藤井 なるほど! ロングパワーリザーブ化や機構の進化など、スペックの進歩はわかりやすいですが、そういった側面も自社製のメリットなんですね。さて、次の視点は素材の進化。
安藤 セラミックスはシャネルの「J12」を筆頭に確実に存在感を高めていますね。パネライは、ラジオミール夜光に敬意を表した新素材を作りましたが、未来の定番になってもおかしくない挑戦です。


3/3

次の記事を読み込んでいます。