OCEANS

SHARE

年間登録販売台数1位を獲得した「e-POWER」

この経営危機を救ったのが、1999年の行われたルノーとの資本提携。CEOとなったのが、カルロス・ゴーンである。大胆なリストラやコストカット、車種ライナップの整理と新型車投入などにより、業績自体はV時回復。国内シェアも2位の座へと回復した。
もちろん、ゴーン体制の負の遺産もあり、それが現在の苦境の原因ともいわれていることも付け加えておく。
写真は、ゴーン体制で復活した2007年デビュー当時の「GT-R」。「GT-R」はもともと、「スカイライン」の最上位グレードだったが、日産のフラッグシップスポーツモデルとして、スカイラインの名から解放されて登場した。
技術面では、相変わらず業界をリード。電気自動車の「リーフ」をいち早く市場に導入し、現在では世界一売れているEVとなっている。
「ノート」にはエンジンで発電しモーターで走る「e-POWER」を搭載。この仕組みが高い支持を得て、同車は2018年に日産車で初となる年間登録販売台数1位を獲得した。また、現行型「スカイライン」は、国産車で初めて手放し運転を可能にするシステム「プロパイロット2.0」を搭載している。
カルロス・ゴーンの醜聞以降、経営不振もあり明るい話題が少なかった日産だが、2020年は国内10年ぶりのブランニューモデル「キックス」の発売や初のクロスオーバーEVの「アリア」の発表など、注目されることも増えてきた。強みの技術力を存分に活かした日産の新たなる躍進に、期待が高まる。


4/4

次の記事を読み込んでいます。