「冷やし中華はじめました」の文字に見る圧倒的な“夏感”は、今や蝉の鳴き声に匹敵するほどのインパクトがある。
そんな夏の定番と言える冷やし中華が今年、ひとつの進化を遂げた。それが、フードカルチャーマガジン「RiCE」がプロデュースした「シン・冷やし中華」である。
レシピを開発したのは、代々木上原にあるフレンチレストラン「sio(シオ)」のシェフ、鳥羽周作さん。『ミシュランガイド東京2020』で一つ星を獲得した人気店である。
冷やし中華といえば、ハムやキュウリ、錦糸卵、トマト……など、すでに固有のイメージが完成されている。しかし、鳥羽さんの冷やし中華はそんな固定観念を見事に覆す。簡単に言うと、麺とタレこそが主役の冷やし中華なのだ。
「一般的な冷やし中華って細麺だけど、今回こだわったのはインパクトのある太麺です。一本一本、しっかり食べ応えがあるし、喉越しもすごくいい」と鳥羽さん。
目指したのは麺が美味しい冷やし中華。サイコロと呼ばれる、断面が四角い太麺を使用しているのが特徴だ。タレの濃厚な味わいにも負けないための工夫だという。
合わせるタレは醤油をベースにしているものの、生クリームを入れることで強いオリジナリティを演出。鳥羽さん曰く、ツナマヨおにぎりを上品に昇華させたようなイメージだ。その味は、サッパリ醤油ダレと濃厚ゴマダレの中間のようなクリーミーさとコクを併せ持つ。でも、決してしつこくはない。さらに魚粉が効いているのもポイントゆえ、つけ麺のように楽しむこともできる。
食べ方も、従来の冷やし中華の概念に縛られる必要はない。これまでどおり具材をたっぷり乗せて味わうもよし、麺とタレだけで素材を味わうもよし、である。
「シン・冷やし中華」は現在、オンラインメディア「
RiCE.press」で販売中。なかなか遠出もできない夏、このシン時代の冷やし中華を食べながら、自宅でゆっくり過ごすなんてどう?
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