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車に詳しくなくてもワクワクする

酒を飲むことが好きで、休みの日に遠出をするのもそんなに好きではなかったこともあり、人と比べても車の持つ魅力に気付くのが遅かったと思う。もちろん、子供の頃から好きだったHIP HOPカルチャーの影響もあって、車という存在は気になっていた。
そして30代に入ったある日、お世話になっている方からメルセデスのBクラスをお手頃価格で譲っていただけることになり、思いがけないタイミングでメルセデスオーナーになった。現金なもので、その日から車は自分の生活に欠かせないものになった。
いろいろな車を運転したことがあるわけでもなかったので、ほかと比べてどうってのは正直わからなかったが、B180の乗り心地はとても良かった。適度に重さのあるハンドルと申し分のない加速。意外と荷物も収納できたので、仕事でも大活躍だった。
現在はもう乗り換えてしまったが、メルセデスの新作は今でも常にチェックしているし、このCLAシューティングブレークももちろん気になっていた。程良くスポーティーでありながら、メルセデスらしい重厚感もある。乗り心地の良さは言わずもがなだろうし、荷物の収納力の高さにも期待ができる。
今は横浜に住んでおり、都内との往復で普段から高速道路に乗ることが多いけど、そこでの快適な乗り心地も想像に難くない。そして何よりもこの見た目の格好良さたるや! いつになく、胸の高鳴りを感じる車だ。
エディター
山下丸郎
フリーランスのエディターとしてだけでなく、さまざまなブランドでのエージェント業務をこなし多彩な顔を持つ。特に音楽とアートカルチャーに造詣が深い。現在の愛車はレンジローバー イヴォーク。
 
 

Cクラスワゴンに迫る出来の良さ

実質中身は狭めのステーションワゴン、それでいて見た目クーペというか、貴族的オーラすら感じさせるいいとこ取り、それがCLAシューティングブレークだ。
ワゴンに見られる実用主義的な土くささはいっさいなく、逆に下手な凡百のクーペよりカッコ良く、スマートに見えるのが最大のミソ。
初代は実質ワゴンと言いつつ、リアシート、特に頭回りにさほど開放感はなかったが、初代よりボディが少し大きくなった分、リアシートは身長176cmの小沢が普通に座れるようになり、ラゲッジスペースも拡大。とはいえ王道のワゴンには負ける。
何より現行Aクラスから採用した新型プラットフォームの出来の良さがここにも反映されており、メルセデスらしい乗り心地の良さと、しっとり磐石のステアリングフィールが味わえる。これならEクラスのワゴンを食える!?とは言わないが、Cクラスワゴンじゃちょっとマジメに見えすぎるという人にはピッタリではないだろうか。
オマケにこの世代から“喋るメルセデス”ことMBUX搭載。すべての操作を音声ですることはできないまでも、簡単な室温調整、ナビ操作、天気確認ぐらいは可能。ただし、根気よく使わないと電化製品に弱い人は飽きちゃうかも? とはいえ今どきのワイドスクリーンなコックピットは魅力的。
Aクラスじゃ小さすぎて、Bクラスじゃ若々しさが足りない!という人に。
バラエティ自動車ジャーナリスト
小沢コージ
自働車ジャーナリスト兼ラジオパーソナリティ。TBSラジオ「小沢コージのカーグルメ」MCを務め、一般誌や自動車誌などにも連載多数。独特のワードセンスと忖度のない批評に定評あり。
 



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