仏、米、独、西軍に採用された近代ダイバーズの金字塔
ブランパン/フィフティ ファゾムス回転ベゼルは潜水中の経過時間をひと目で確認できる、ダイバーズウォッチにとって欠かせない機構だ。1953年にこれを実用化したブランパン初のダイバーズがフィフティ ファゾムスである。
ダイバーでもあった当時のブランドCEOは、潜水中に時間を誤り、水難事故になりかかった自身の経験も踏まえ、開発に着手。ちょうどその頃、新たなダイバーズを検討していたフランス海軍がこれに加わり、共同開発でプロトタイプが完成した。
ロック付きの回転ベゼルに加え、リュウズは水没を防ぐ二重パッキンを採用するなど実際のダイビングで有効な多くの実用機構が盛り込まれた。
またモデル名のフィフティ ファゾムスは300フィート(約91.5m)を意味し、当時最深の防水性能を誇ったのだ。
発表後フランス海軍だけでなく、アメリカ、ドイツ、スペインなど各国が採用。近代ダイバーの金字塔となり、独自の機構もダイバーズウォッチの基本要件として現代に受け継がれている。
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