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看板娘、登場

「お待たせしました〜」。
こちらは宇都宮出身の小百合さん(29歳)。毎日15時に出勤して17時からのディナータイムに向けて準備を行う。
フードは「ムール貝のヒューガルデン蒸し」(1720円)と「フリッツ」(720円)。
マヨネーズは120円。
今宵のご馳走が揃った。ヒューガルデンの酸味が蒸すことによってムール貝の旨味を引き立てるという。要は日本酒の酒蒸しと同じ要領だ。
「フリッツ、いわゆるフライドポテトはベルギーが発祥なんです。ジャガイモは二度揚げしています」。
樽生の注ぎ方にもこだわりがある。
盛り立てた表面の泡はサッと削っていた。
「泡のキメが細かくなるように注いでいます。どうしてもロスが出るので、ほかのお店よりは値段がちょっとだけお高めなんです」。
さらに、ベルギービールは銘柄ごとにグラスとコースターがセットになっているそうだ。
なるほど、それは知らなかった。
サクサクのフリッツにマヨネーズがよく合う。ちなみに、120円〜170円で特製マヨネーズも選べる。
左からアンチョビ、ブラックペッパー、ゴルゴンゾーラ、ガーリック。
さて、小百合さんが生まれ育ったのは宇都宮。ならば、この質問をするしかない。市内でイチ推しの餃子店はどこですか?
「いちばん食べ慣れた味という意味では『正嗣』ですね。家族で行ったり、テイクアウトで買ったり。雑誌とかにはいっさい載りませんが、地元の人には大人気のお店です」。
取材拒否。メニューは焼き餃子と水餃子のみ。ライスもビールも置かないというストイックな店とのこと。
お取り寄せの生餃子は1100円(30個入り)。
「近くに美味しいお店がたくさんあるので、家で餃子を作った記憶はほとんどないですね」。
小百合さんのこのひと言から、常連さんと「スーパーで材料を買って、ここで作ろうよ」という展開になった。
自身で「ひどい出来」だという小百合さんの餃子はこれ。


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