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常に最新のオートパイロット機能にアップデート

現時点で生産されているモデルは、「モデルS」に加え、2012年発表の「モデルX」、2016年発表の「モデル3』、2019年に発表された「モデルY」の4台のみだ。
そして、そのすべてがオートパイロット機能や完全自動運転に対応する先進ハードウェアを標準装備している。シリコンバレー出身らしく、この分野では既存の自動車メーカーを凌駕していると言える。
これにより、高速道路でハンドルに手を添えた状態で前方を確認するという条件のもと、ステアリング操作や速度調整、車間距離の保持、車線の維持を車に任せることができるオートパイロット機能を実現した。
公式サイトに記載されている「ナビゲート オン オートパイロット」の実現もそう遠くないようだ。これは速度の遅い車やトラックの後ろにとどまらないよう、車が車線変更を提案したり、目的地までの最適なルートを走行するために、高速道路のインターチェンジの乗り降りなどもすべて、車がステアリング操作を行うという機能だ。
既にテスラの車はみな、ドライバーの手を借りなくても、近距離および長距離移動を行えるシステムは整っている。あとは各国の道路交通法が整備されれば、通信によるソフトウェアアップデートを通じて、車両が継続的にアップグレード。より進化したオートパイロットに段階的に移行し、最終的に完全な自動運転を目指す。
 

時価総額はトヨタ越え!? テスラが注目されるワケ

「モデルY」以降、テスラは世界初のEVトレーラーヘッド「セミ」とピックアップトラック「サイバートラック)」、そして、初の量産車と同じ車名である「ロードスター」を発表している。
生産はこれからだが、既に「サイバートラック」と「ロードスター」はテスラジャパンでも予約が始まっている。
こちらが「セミ」。トレイラーヘッドとは、外付けのトレーラーを牽引する車両部分。
創業から17年、販売した車種は5台のみ。上場後、黒字を計上したのも5回にすぎない。それでも、その先進性からテスラは注目を集めている。株価の時価総額はフォルクスワーゲングループを超えて、トヨタを射程圏内に捉える。自己発行額を除けば、トヨタを超えて世界一の自動車メーカーになったという報道もあった。(2020年6月15日現在)。
もちろん、これを投資家たちのマネーゲームで実態が伴っていないと切り捨てるのは簡単だ。しかし、最も新しい自動車メーカーが車の常識を覆し、新しいスタンダートとなる未来の車を見せてくれるかもしれない。
テスラの躍進から、世の中がそういった期待をしているのも事実だろう。


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