ライバルはジャーマン3。話題を集めたシンプルなインテリア
そして、テスラがゼロからすべて開発・製造し、ある意味独り立ちした「モデルS」から、本当のテスラの躍進が始まる。
現在も販売されているこの車の性能は、「ロードスター」よりもさらに向上し、上位のパフォーマンスモデルでは、0-100km/hの加速はわずか2.5秒で、最高速度は261km/h。気になる航続距離は593kmに達する。
価格面でもパフォーマンスでも、ライバルはジャーマン3(メルセデス、BMW、アウディの3メーカーの愛称)を筆頭とするプレミアムブランド。具体的なターゲットは、メルセデス・ベンツであればSクラスの顧客だという。
ちなみに「ロードスター」同様、「モデルS」も日本との関係がある。それはエクステリアデザインだ。
マツダの北米デザインセンターでディレクターを務めていたフランツ・フォン・ホルツハウゼン氏がデザインを手掛けた。新興メーカーであるテスラは、マツダに限らず、さまざまな自動車メーカーからエンジニアをスカウトし、いわゆる車らしさを追及していった。
ちなみに、インテリアもかなり独特の雰囲気だ。例えば「モデルY」に乗り込むとひときわ目を引くのは、ダッシュボードに設置された17インチの大型タッチスクリーンだ。
これまでの車では当たり前だった、さまざまなスイッチ類は存在しない。エアコン、ナビ、サイドミラーの位置、ステアリング調整、ヘッドライトの設定、すべて、このディスプレイによるタッチ操作だ。
こんなところでも、テスラが既存の自動車メーカーとは一線を画すと感じることができる。
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