ヴィンテージ×最新技術の完璧なる融合
いよいよ、本題に入る。復刻時計に対する解釈はブランドによって見解が分かれるところだが、「リマスター01 オーデマ ピゲ クロノグラフ」が異彩を放つ理由は、現代的なバランス感覚を忘れずに、Ref.1533が持つコンビカラーなどの洗練されたデザインコードを継承している点にある。
視認性の向上を目的にクロノグラフカウンターを改良した文字盤、ティアドロップ型のラグ、18Kピンクゴールドのベゼルとリュウズ、プッシュボタンなどが、それに該当する。
手巻き式のクロノグラフであったオリジナルとのいちばんの違いは、全体を4mmほど拡大したケースデザインと、1943年当時では実現不可能だった自動巻きムーブメントの採用にある。
ケースバックから鑑賞できる22Kピンクゴールドのローターは、マスタリングの証だと言える。
ブティック限定555本という稀少性もまた魅力。次回作も俄然気になる注目のプロジェクトの始まりは、世界中の時計好きにとって福音以外の何物でもない。
[問い合わせ]オーデマ ピゲ ジャパン03-6830-0000
www.audemarspiguet.com
「豊作、復刻時計」とは……2020年は、さまざまなブランドから復刻時計が大豊作。我々が生まれる前に作られたヘリテージモデルから、懐かしい’90年代のあのモデルまで、見た目も気分も昔に巻き戻してくれそうな良質復刻時計をご紹介。
上に戻る 戸叶庸之=文