都会のコンパクトな住まいから、郊外のゆったりした住まいまで、家の形は人それぞれ。これまでイケアといえば、どちらかといえば後者に寄り添うイメージが強かった。
だが、6月8日にオープンした同ブランド初となる都心型店舗「イケア原宿」は、“都心型の暮らし”に特化したアイテムが主役の、新しいタイプのイケアだという。
JR原宿駅前という抜群のロケーションにある約2500平米の店内には、およそ1000点もの家具が展示され、都心の限られた居住空間でのニーズに応えてくれる。小物類をはじめとする約900点は当日持ち帰ることが可能で、そのほかに約9500点のアイテムは後日配送という形で購入できる。
商品の売り場は「眠る」、「整える」、「くつろぐ」、「料理する」の4つのコンセプトのもと構成されていて、それぞれ具体的なシーンに合わせた商品を提案。例えばひとり暮らしの部屋や、低価格で実現する部屋など、“都市部あるある”にマッチしたレイアウトが特徴だ。
注目すべきポイントはほかにもある。2フロアからなる店舗の1Fには、国内初となる「スウェーデンコンビニ」を設置。エコバッグなどの雑貨からコーヒーやスイーツ、そして植物由来のラーメンなど、サステナビリティに富んだアイテムが並ぶ。
サステナビリティといえば、イケア原宿では商品の配送にEVトラックを使ったり、マイボトルに自由に給水できるスポットを設置するなど、地球環境の保護にも取り組んでいる。
もちろん、これまでのイケア店舗でおなじみだったカフェスペースもある。2Fの「スウェーデンカフェ」では、スウェーデン伝統のフラットブレッドに具材をのせた「ツンブロード」を販売。世界中のイケアでも、食べられるのは原宿だけだという。原宿といえばクレープだったが、ここに新しい食べ歩きフードが登場した。
気軽に立ち寄れて、快適な暮らしのヒントが満載。家の空間をいかにうまく活用するかは、都心在住だけではなく、万人が頭を悩ませるテーマだろう。ぜひイケア原宿で、その解決策の糸口を見つけてほしい。
[ショップデータ]イケア原宿住所:東京都渋谷区神宮前1-14-30 WITH HARAJUKU内営業:10:00~21:00(当面の間、11:00~20:00に時間短縮営業)www.ikea.jp/harajuku中山秀明=文