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2020.07.02

ファッション

グラフィックアーティスト・河村康輔さんが映画から学んだ、ブレないスタイルの大切さ

シュレッダーを駆使し、唯一無二のコラージュアートを創出する河村康輔さん。
そのカオスを表現したかのような作品は、中学生時代から習慣的に観るようになった映画からの影響が大きかったそう。なかでも今回選んだ3作に最も感化されたという。
「25年前くらいにイギリスの“スキンズ”という若者たちに興味が湧いたのですが、いろいろと調べたら政治的イデオロギーの濃いものだとわかり、大好きだったにもかかわらず公に言いづらくて。でも『THIS IS ENGLAND』を観たら、抱いていたスキンズのイメージが変わりました」。
『THIS IS ENGLAND』舞台は1983年イギリス。紛争で父親を亡くした少年が仲間と出会い、生きる道を模索していく社会派青春ドラマ。
『THIS IS ENGLAND』舞台は1983年イギリス。紛争で父親を亡くした少年が仲間と出会い、生きる道を模索していく社会派青春ドラマ。スキンズをただのネオナチ的な若者として描くのではなく、それが生まれる社会的背景にも迫るストーリーだ。 ©️ Album/AFLO
「思想や国籍、人種などに関係なく自分の生きる道を見いだすことの大切さみたいなものが描かれていました。これを観た2006年頃はまだアートで生計が立てられず、このまま続けるべきか迷いがあったので背中を押してもらった作品ですね」。
毛色は異なるが、次の2つの映画も創作の原点になっている。
「逃避行する男女を中心に、愛とセックスと暴力を映し出した『ワイルド・アット・ハート』、また主人公が麻薬の密売王に成り上がるまでのめちゃくちゃな日常と自滅するまでを描いた『スカーフェイス』も、今の自分の核になっている作品です。
現実&非現実、またフィクション&ノンフィクション、どちらとも取れるような不思議な映画なのですが、そういう幻想的な部分をコラージュという技法を通じて自分の作品でも表現したいと思わせてくれた映画です」。


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