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2020.06.02

からだ

「運動不足」や「食べ過ぎ」が原因じゃなかった! 太らない体になるための睡眠のコツ

たのしい睡眠
「たのしい睡眠」とは……
夜更かしするとお腹が空いて、つい何かを口にしてしまう……。それこそが肥満の原因と長らく考えられてきた。しかし近年、睡眠と肥満との関係はそんな単純なことではないことが明らかになってきた。そしてさらに研究が進み、肥満は睡眠不足や睡眠の質の低下が大きな原因であることがわかってきたという。今回は、そのメカニズムを解説していきたい。

体脂肪が燃えないワケは睡眠にあり!

ある実験データによると、睡眠時間が7~8時間のグループが最も肥満度が低く、それ以上、あるいはそれ以下になると肥満度が高くなるという。さらに、慢性的な寝不足状態にある人は糖尿病や心筋梗塞、狭心症などの生活習慣病にかかりやすいことも明らかになっている。この原因のひとつとして注目を浴びているのが、ホルモンだ。睡眠中に多く分泌されるいくつかのホルモンが、肥満と深い関わりがあることがわかってきたのである。
睡眠は、肉体疲労をとるだけのものではない。体の機能を正常に保つうえで必要な、さまざまなホルモンの量を正常に保つために重要な時間帯。それが睡眠なのだ。そのため、睡眠不足や眠りの質の低下は、ホルモンバランスが崩れにつながってしまう。前述の肥満と深い関わりのあるホルモンも例外ではない。
睡眠中に分泌されるホルモンとして代表的なものが「成長ホルモン」だ。成長ホルモンは、身体組織の修復や筋肉の合成、脳疲労の回復を促す働きを持つ。さらに、生きていくうえで必須の三大栄養素である糖質、脂質、たんぱく質の代謝を促進するとともに、体脂肪の分解を促す働きを持っている。つまり、成長ホルモンの分泌が不十分であると、体脂肪を効率良く燃焼させることができなくなるということだ。
成長ホルモンの分泌がもっとも盛んになるのは、入眠から70~110分の間。その時間帯で眠りが浅いと、成長ホルモンの分泌量は大幅に減ってしまう。すると、体脂肪を分解しづらい体質へと変わってしまい、摂取したエネルギーはどんどん体脂肪へと変換され、痩せにくく、太りやすい体になってしまうのだ。


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