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いよいよ車内へ。エンジンはかけてもらえる?

馬渕 はい。では次に、内装をご案内いたしましょう。
とても27年前の車とは思えないほどの極上の雰囲気がビデオ通話からも伝わる。
車内は無臭で、ポルシェ本来の匂いがしますよ。どうでしょう?
——さすがに匂いは伝わりませんが(笑)。空冷ポルシェ特有の“あの匂い”ですね。
馬渕 そうです、あの匂いですね。こちら、もともと社外製オーディオが付いていましたが、私が純正のものに戻しました。こちらのポータブルナビも取り外しが可能ですよ。
——オリジナルは雰囲気もいいですね〜。シートはどうですか?
馬渕 経年劣化で多少ヒビ割れはしています。でも、車齢を考えれば相応です。特に気になる部分はないと思います。
——イグニッションをONにしてもらってもいいですか?
まるで精緻な機械式時計のような5連の計器類と警告灯チェック。
馬渕 もちろんです。まずはキーを挿入して捻ると警告灯が計器類に表示されます。そしてウィンドウやサンルーフですが、ほら、ご覧のとおりスムーズに稼働します。ついでにエアコンも冷たい風が出てきますから。これからの季節も問題ないでしょう。
サンルーフやウィンドウの開閉はとてもスムーズ。エアコンの冷房はしっかり冷たい風が出るという。
 

最高の状態だけどネガティブもある

——内装の状態も装備も問題なしですね。ネガティブ要素はなし?
馬渕 正直にお話しすると、キーシリンダーは白っちゃけてますね。この部分が新車当時のように真っ黒の車はほとんど見かけないですから、こちらはまぁご愛嬌ということで。
キーシリンダーが白っちゃける代表的なポルシェ911(タイプ964)の経年劣化。
白っちゃけているといえば、タイプ964のドアハンドルはほとんどが劣化しています。しかし、こちらはとても綺麗な状態を保っていますね。これほど綺麗なものはあまり見かけません。ほら、この部分ご覧いただけますか?

——このドアハンドルですね。確かにキレイです。ちなみに所有者の遍歴はわかりますか?
馬渕 直接下取りさせていただいた個体ですので、もちろん把握しておりますよ。前所有者は横浜の方で平成27年くらいまで乗られていました。これまで3人のオーナーが乗り継いでいます。
——なるほど! このコンディションの理由に納得です。
馬渕 はい、うちの店は「オーバークオリティ」を謳っていますから自信はありますよ(笑)。
——同じような個体は今、どの中古車店もほとんど価格応談になっていますね。ぶっちゃけ、いくらですか? 650万円とか?
馬渕 車両価格は……。
 
ということで、次回は気になるエンジンや維持についてのポイントを深掘りする商談へ。納得のオンライン商談となるか? →後編はこちらから

arj
住所:東京都世田谷区玉堤1-20-7
電話番号:03-3704-7177
営業:9:30~18:30 月曜定休
※完全予約制(新型コロナウイルス感染症対策のため)

www.arjapan.co.jp
 
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カストロトシキ=取材・文


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