「20代から好かれる上司・嫌われる上司」とは……SDGsは「経営マター」
ご存知の通り“SDGs”とは「持続可能な開発目標」(Sustainable Development Goals)の略称で、2015年9月の国連サミットで採択された2030年までの国際目標です。17のゴール・169のターゲットから構成され,地球上の「誰ひとり取り残さない(leave no one behind)」持続可能で多様性と包摂性のある社会の実現を目指しています。
と、これだけ聞くと、「まあ、いいことだし国とか公共団体がやってくれれば」と思う人も多いでしょう。しかし、投資家がESG、つまり環境(Environment)、社会(Social)、企業統治(Governance)を重視し、その際、企業のSDGsへの貢献度をひとつの指標として使うようになったことで、SDGsは株価に影響を与えるようなり、「経営マター」になりました。
多くの人の胸に「SDGsバッジ」
そのため、社を挙げて事業などを通じてSDGsへ貢献しようというところが多くなり、世間はSDGs流行りです。私の知人もSDGsを子供たちに広めるためのゲームを制作し、クラウドファンディングで資金集めたりしており、とても良いことだと思います。
ほかにもSDGsの考え方を広める活動がありますが、なかでもいちばんよく目にするのは、自分たちのSDGsに対する意識の高さを示し、周囲へも認知・普及していくことを伝えるために多くの人が胸につけるようになった17色の輪でデザインされたあの「SDGsバッジ」ではないでしょうか。皆さんも必ず一度は目にしたことがあるはずです。
宣言した以上、行動を見られるのは当然
さて、SDGsを知らない人が「よく見るあのバッジは何かな」と調べてみてSDGsについて学ぶ機会ができるとすれば、もちろん「SDGsバッジ」は啓蒙活動としてはプラスなことでしょう。
ただ、問題はそのあとです。バッジを見て、それが「私はSDGsへの貢献意欲が高いです」ということを意味していると知れば、次は「この人はSDGsに対してどんな貢献をしているのかな」と考えるのは当然です。
そして、残念なことに、バッジで高らかに宣言するほどには、多くの人がSDGsに対して貢献する活動などしていないのです。私もSDGsに関心はありますが、ものすごく貢献するような活動はできていないので偉そうなことは言えません。ただ、だからSDGsバッジはつけていません(がんばります)。
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