アントワープの田舎で知った、スウォッチの隠れた魅力
ちょっとオマセな中室少年。なお、今でも当時から変わらず続けるちょっと特殊なスウォッチの“愛し方”を実践し始めたのもこの頃だった。
「音がいいんすよね。チッチッチッ。意外とうるさくて、オランダ寄りのアントワープの静かな田舎で聞くと余計にうるさい(笑)。耳を近づけて、ずーっと聴いてました。『この音やばい』って言いながら。至福の時間でしたね。ちなみに、今でもスウォッチの動作音を聴くのは大好きです(笑)」。
今やスウォッチコレクターとして、ブランドからノベルティを贈呈されるまでに至った中室さんだが、実は一度スウォッチから離れている。帰国後に日本で巻き起こっていたスウォッチブームを目の当たりにし、逆に冷めてしまったようだ。
「中学生のときに日本ですごい流行って。僕からすれば『今頃?』みたいな。ちょっとひねくれてたんで(笑)。当時はGショックが好きでした。でも大人になってそれが変わったんですよ」。
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