走破性・耐久性はそのままに
華やかになったランクル一族
今や4WDじゃなくても「SUV(スポーツ・ユーティリティ・ビークル)」と呼ばれる時代。特にこれだけインフラが整備された日本では、砂漠や川や泥濘地を走破できる性能なんて不要と言えばそれまでだが、それでもランクル一族は、世界の人々の信頼に応えるために初志貫徹、未だにラダーフレームと呼ばれる走破性・耐久性の高い構造を採用する。
「ランドクルーザー」2009年に登場した「ステーションワゴン」タイプの現行型(200系)。現在「ランドクルーザー」といえばこのモデルだ。衝突被害軽減ブレーキをはじめ先進安全装置を標準装備するほか、大型タッチパネルでエアコンやオーディオなどを操作できたり、本革シートを用意するなど快適装備が充実。4.6Lガソリンエンジンを搭載し、3列シートの8人乗りと、2列シートの5人乗りがある。
そんなランクル一族の現在はというと、分家のステーションワゴンタイプは2007年に登場した200系が、ライトデューティタイプは150系プラドが現役として活躍中。
さらに2015年にレクサスブランドのトップSUVとして、200系をベースとしたレクサスLXも登場した。
「ランドクルーザー プラド」200系同様、2009年にデビューした現行型「ランドクルーザー プラド(150系プラド)」。上記の200系よりひと回り小さく、2.7Lガソリンエンジンと2.8Lディーゼルターボエンジン、7人乗りと5人乗りがある。安全機能や悪路走破性は200系とほぼ同じだ。
「レクサス LX」200系のレクサス版が「レクサス LX」。現行型は2015年から日本で販売が開始されたが、北米では80系時代から販売されていた。200系より上質なインテリアを備えるだけでなく、エンジンは5.7Lガソリンエンジンを搭載し、車速に応じてステアリングの切れ角が変わるなど、レクサスのセダンのような走行性能が与えられている。
いずれも「ロクマル」や「70系ワゴン」の時代とは比べるまでもないほど、厳しい衝突安全基準や環境性能基準をクリアしているだけでなく、巷のSUVブームで大量に増えたライバルたちと競うべく快適装備や安全装備を充実させている。
なにしろ今でも、王族がたくさんいて、国民全員が裕福な中東で大人気なランクル。世界有数の富裕層が砂漠での走行に選んだのは、フェラーリでもランボルギーニでもなく、ランクルなのだ。それがランクルの走破性・耐久性と快適性がいかに優れているかの証左といえるだろう。
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上に戻る 籠島康弘=文