新型コロナウイルスの世界的な感染拡大に伴って、ファッション業界からも続々と支援プロジェクトが発動されるなか、アメリカを代表するアスレチックブランドのひとつ、ニューバランスもアメリカの自社工場を使ったフェイスマスクの開発・製造の実施を発表した。
同ブランドのアメリカ国内の5つの工場のうち、医療用マスクの製造を開始したのはマサチューセッツ州ローレンス工場と、メイン州ノーリッジウォッグ工場の2つ。
地元の医療機関や研究開発機関と協議を重ねながらプロトタイプを1週間で製造し、4月中旬までには、2つの工場で週に最大10万枚のフェイスマスクを供給できる体制を整えるという。
Made shoes yesterday.Making masks today(昨日まではシューズ、今日からはマスクを作る)そんなスローガンとともに、「マスクの製造は商業的な目的ではなく、(中略)多くの従業員たちに誇りをもたらしています」というコメントを発表したニューバランス。
1906年に矯正靴メーカーとして誕生した同ブランドは、常に熟練の職人たちとクオリティの高いプロダクトを作り続けてきたが、世界的な難局に直面した今、彼らのモノ作りに込める情熱と行動力は、違った形で活かされることとなりそうだ。
ちなみに、マスクの供給はアメリカ国内のみで、マスクの製造と並行して、ガウンやフットカバーなど、ほかのPPE(Personal Protective Equipment/個人用保護具)の要求にも迅速に対応するという。
SNSでは、ニューバランスが製造するマスクのプロトタイプを見たフォロワーから「格好いい!」「欲しい!」というコメントが殺到。
思わず着用感を味わってみたくなるそのデザイン性の高さも話題となっているが、配布はあくまでアメリカ国内の医療従事者に向けて、である。
職人たちが蓄積してきたノウハウがもたらした救世主的プロダクト。それが医療現場にもたらす功績は大きい。
[問い合わせ]ニューバランス ジャパン お客様相談室0120-85-0997https://www.facebook.com/NewBalanceJapan/長谷川茂雄=文