OCEANS

SHARE

多少でも家事をやっている夫はその大変さがわかる

そもそも、家事・育児をするだけなのはラク、外で働くほうが大変というのは、大きな勘違いです。この連載でも何度か書いていますが、家事はきちんとこなそうと思えば、大変な労力を要します。「専業主婦=ラクをしている」という勘違いが、夫婦間の揉め事を引き起こすのでしょう。
最近は家事代行サービスが増えていますが、各社の1時間当たりの料金を見れば、一目瞭然。なかなかのお値段です。これを見れば、家事がどれほど大変な仕事なのかが、おわかりいただけると思います。
また、今回紹介したコメントは、ほとんどが専業主婦のケースでしたが、私の周りのワーママたちからも、同じような話を聞きます。彼女たちは、夫が家事・育児を一緒にやろうという意識がないため、やむなく出産後数年経っているのに時短勤務をしているとのこと。
時短だからもちろん年収は減ります。そうすると、夫はますます「俺が養ってやっている」という態度で、家事・育児をすべて妻に押し付けてくるそう。そうなると余計にフルタイム復帰が遠くなるという悪循環に陥り、いっそう妻たちの心にモヤモヤが蓄積されるわけです。
それでも、「外での仕事より家事のほうがラクでいいでしょ?」と思っている人は、一度、簡単なことからでいいので、自分の担当の家事を作って、毎日やってみてください。家事は、やることそのものは簡単な作業であっても、毎日続けなければならない、やっても誰からも褒められない、報酬があるわけではない、などの理由から、モチベーションを保って続けることは大変なのです。
一度自分の役割として家事をやってみれば、簡単には「誰が養ってやってると思っているんだ」的なセリフは、言えなくなるはず。むしろ妻への感謝の気持ちが芽生えてくると思います。
連載「モンスター夫が許せない」一覧へ
「モンスター夫が許せない」
夫が、特に深い意味はなく気軽に発した言葉や行動が、実は妻にとってはカチンとくることがある。それにより、知らず知らずのうちに夫婦の溝が深くなってしまっているかも。妻たちが「これは許せない」と感じるツボがどこにあるのか、子育て中の女性200人にアンケートを実施し、結果を見ながら、現役ママである筆者の解説を交えて紹介する。上に戻る
相馬由子=取材・文
編集者、ライター。合同会社ディライトフル代表。雑誌、ウェブ、書籍などの企画・編集・執筆を手掛ける。会社員の夫と小1の娘の3人家族。ここ数年は、子育てをテーマにした仕事を数多く手掛けている。
石井あかね=イラスト
ネオ・マーケティング=アンケート協力
※調査対象:既婚子持ちの35〜45歳の女性200人


SHARE

次の記事を読み込んでいます。