看板娘という名の愉悦 Vol.109
好きな酒を置いている。食事がことごとく美味しい。雰囲気が良くて落ち着く。行きつけの飲み屋を決める理由はさまざま。しかし、なかには店で働く「看板娘」目当てに通い詰めるパターンもある。もともと、当連載は酒を通して人を探求するドキュメンタリー。店主のセンスも色濃く反映される「看板娘」は、探求対象としてピッタリかもしれない。
泣く子も黙る繁華街、東京・銀座。とくに8丁目は高級飲食店が軒を連ねる。今回訪れたのは、そんな一角にある「ハイパースナック サザナミ」。
何が“ハイパー”なのかは後ほどわかる。
店内の様子はまさにスナックだった。
「座って1万円」などと言われたらどうしようと、若干ドキドキしながら席に着く。しかし、ドリンクメニューを見るとほとんどのお酒は900円。予想以上にリーズナブルじゃないか。
というわけで、注文したのは看板娘が好んで飲むという「キンミヤ焼酎のジャスミン茶割り」。
2/5