時間と手間を掛けないことが、“遊べる”ための条件
「ただはめ込んだだけです。取り付けにビスなどは使ってないので、工具なしで取り外すこともできますよ」と田島さんは言う。
このキッチンキャビネットはホームセンターで手に入る材料で作られている。そう、簡単にDIYできるのだ。
パンダのリアシートを外して、そこにピッタリとハマるようにサイズを測ったと田島さん。だから走行中に揺れてずれ落ちることもないし、気分が変わったら、キッチンキャビネットを外してリアシートを再び取り付けることも簡単だ。
まるでパンダに前から備わっていたかのようにピタリとハマっている1〜2人用のキッチンキャビネット。「コンパクトなパンダがベースだから、家族4人でキャンプに出掛ける人はまずいないでしょう。そこでリアシートを外して、1〜2人で出掛けるキャンプや車中泊を想定してこのキットを製作しました」。
確かに最大2名で出掛けるなら、リアシートはそもそも荷物置き場になるわけで、だったら最初から収納スペースとして利用しやすいようにしたほうがいい、というわけだ。
田島さんが特にこだわったのは「到着した先ですぐに寛げる」ということ。
「僕がキャンプや車中泊旅へ行くといつも感じるのは、テーブルに荷物置きにコンロや照明などを車から降ろして一つひとつを広げて……という時間がもったいないということ。こうした設営時間を短くすれば、それだけ旅先で寛いだりキャンプを楽しむ時間を増やせます」。
最近はインスタ映えを狙って、たくさんの道具をきれいに配置して、なんて人も多いが……。
「それの真逆ですね(笑)、旅先の空の下や、大自然の中でボーッと過ごすゆったりとした時間そのものが大切なわけで、準備や片付けの時間はできるだけ短時間でラクしたい」。
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