気持ちのメンテナンスをするための道具
【写真15点】「父から受け継いだミニ・クラブマン」の詳細写真をチェック 全長3.5mにも満たないクラブマン・エステート。見た目通り、スピードはたいして出ない。しかしほかの車と比べて低い位置に座るため、実は体感速度は見た目以上に速く、やはりミニシリーズ特有の“ゴーカートフィーリング”だ。
大鍛冶さんは、「うるさいし、ガソリンがあまり入っていないと、コーナーを曲がる際にガッてケツを振ることもあるんですよ」と笑う。
思い立ったら、たとえ夜中であろうと、ひとりでよく深夜の高速道路を自宅から横浜や千葉まで走るという大鍛冶さん。自分にとって車で走ることは、ストレスを洗い流すためのいちばん手近な方法だという。
といっても、そのドライブは速度を求めるのではなく、“車に合わせた走り”を車と向き合いながら追い求める。「多分その車にとって心地いいエンジンの回し方や走らせ方があって、マフラーからの排気音や振動でそれを感じとりながら、自分の呼吸とハマるポイントを探すんです」。
特に古い車にはそうした「ここ!」というツボがあるという。そうやって飛ばして帰ってきて「あースッキリしたって(笑)。で、ぐっすり寝る」。それが昔からずっとやっている、彼の心のメンテナンス法だ。
さらに最近は、トイプードルの愛犬ココちゃんも癒やしを与えてくれる。小さな愛車と小さな愛犬が、大きな仕事をする大鍛冶さんの心の支えとなっている。
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