看板娘、登場
「お待たせしました〜」。こちらは服飾系の専門学校に通う京子さん(20歳)。店では「ゴメスちゃん」と呼ばれているという。しかし、なぜゴメス?
「オープニングスタッフとして入ったときは私が最年少で、何かお役に立とうと思ってみんなのあだ名を考えたんです。私はセレーナ・ゴメスが好きだと言ったら『ゴメス』になりました」。
専用グラスに添えられたレモンが、この後奇跡を起こす。学校ではスタイリスト科を専攻、今日のセーターは古着で抹茶をイメージしている。
「レモンを絞ります!」。
「紫色に変わります!」。おお、これがオススメの理由か。青い煎茶とレモンの酸が化学反応を起こして変色するそうだ。
ゴメスさんは埼玉県は北浦和の出身。保育園の頃から『名探偵コナン』や『ONE PIECE』などの少年漫画を読み漁っていた。
「このお店の求人に応募したきっかけは、大好きなお酒をたくさん飲めそうだったから。あと、美味しい唐揚げも食べられるかなと思って」。
オーナーの多治見智高さん(30歳)は彼女を採用した理由を「人当たりがいいし、かわいいから」と明かす。
LINEの名前がなぜか「ジーザス」の多治見さん。厨房で鳥肉を揚げていた男性スタッフも「うちのスタッフのなかでいちばんファンが多い。人懐っこさが勝因ですかね」と添える。
武藤さんなので「ムチョ」と名付けられた。 3/5