いつかは世田谷ハーフを走りたい
「ランニングをルーティンにしてはいますが、無理はしないというか、身体の声に耳を傾けて、走りたくないときは走りません。雨が降っているときとか。でも、大抵は走りたくなっちゃいます。そのほうが気持ちいいから。だから体型維持、という思いはあまりなくって、メンタル的なセルフケアのために走っています」。
晴れた日の多摩川沿いは格別で、空気の澄んだ冬の日などは富士山が見えることも。ペースもいたってリラックスしたもので、かつて体型維持のために走っていたときのようにジムで走ることは、今はもうない。
「夜遊びも相変わらず好きですけど、頻度はやっぱり少なくなりました。いつもの朝ランはウィークデイが中心ですが、休日は服飾業界の友人と駒沢公園に集合して一緒に走ったりもします。で、そのままご褒美として食べ放題の焼肉へ。健康的ですよね」。
そんなこんなでレースには参加したことはないという谷本さんだが……。
「でも、その駒沢公園仲間が世田谷のハーフマラソンに出て、タイムを狙って一喜一憂しているんですよ。それを間近で見ていると、ゆくゆくは自分もチャレンジしてみたいな、と。実はエントリーしてみたことがあるのですが、そのときは抽選で外れて出走できませんでした。アラフォーになると、ひとつのことに真剣に打ち込む機会ってこういうのでもなければまずないですよね。近い将来、仲間と世田谷ハーフに挑むのがちょっとした目標です」。
陸上部出身だけど、歳を重ねて身体の声に耳を傾けることで、そのときとは180度以上違う自分なりのランニングスタイルへとアップデートを果たした谷本さん。でも、ギア選びには陸上部出身者らしいちょっとしたこだわりを持っていた。後編に続く。
RUNNER’S FILE 05
氏名:谷本春幸
年齢:37歳(1982年生まれ)
仕事:フリーランスPR、ライター
走る頻度:週4日、30分程度
記録:レースへの参加はなし
instagram:@haruyukitanimoto
礒村真介(100miler)=取材・文 小澤達也=写真