軽自動車に、新たな可能性を載せ続ける
1979年には、市場調査の結果わかった中古車の売れ筋価格帯に、驚異的なコストカットで新車価格を合わせるという離れ技をやってのけたアルトが主婦層を中心に大ヒット。その後もワゴンRやハスラーなど軽自動車で次々にヒットを飛ばした。
ジムニーやアルト以外にも、スズキは常にチャレンジングな新しいコンセプトで、軽自動車の市場を切り拓いてきた。
例えば、1987年には軽自動車で初のDOHCエンジンを搭載したスポーツモデルのアルトワークスがある。
1993年に登場したワゴンRは、サイズに制限がある軽自動車で、上方向を伸ばすことで室内空間を広げる方法を編み出した。これが同社でいえばスペーシア、他社ではホンダ・N-BOXやダイハツ・タントなど、現在の軽自動車市場の上位を占める高ハイト系ワゴンへと続いていく。
そのほか2003年に軽自動車初のハイブリッドカーとなるツイン、2014年にハイト系ワゴンにSUVを組みあわせたハスラーなど、エポックメイキングな軽自動車をたくさん開発している。
その結果、1973年から2006年の34年間もの長い間、スズキは軽自動車の販売台数で国内トップに輝いている。
このように軽自動車で圧倒的な存在感を放つスズキだが、スイフトやエスクードといった普通車も生産している。その多くはインドや欧州など海外でも販売され、特に車にうるさい欧州市場で鍛えられていることもあり、スズキの普通車はどれも足回りが快適で、クロウト好みであることも付け加えておきたい。
ちなみにインド市場でのシェアは2017年(1月-12月)には49%超を記録している。
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