「より美しく、より完璧なものは、常にまだ生まれていないのです」。
女性を美しく魅せる魔術師だったサルヴァトーレ・フェラガモさんの言葉である。彼が腕をふるった1930〜60年代には、その手から生み出されるプロダクトに世界が夢中になり、当時の顧客にはマリリン・モンローやオードリー・ヘプバーンといった時代の寵児もしっかりと名前を連ねていた。そんなフェラガモさんが1960年に初めて創ったフレグランスが、60年の時を経て復活する。
それがこの「ジリオ(GILIO)」である。かつてをイメージした木製ボックスに入ったフレグランスは、使い方も当時を再現。大きなボトルに収められた溶液を小さな瓶に注いで使用するのだが、専用のゴールドのじょうごまで付属し、注ぐ行為すら高揚させてくれる。
また、小瓶をベネチア伝統のムラノガラスで作ったり、アウターパッケージにブランドが初めてアトリエを設けたフィレンツェのスピーニ・フェローニ宮殿を描くなど、サルヴァトーレ フェラガモの歴史をそのまま形にしたような世界観も秀逸だ。
肝心な香りは、ウッディでスモーキー。大人の色気が立ち上がるセクシーな雰囲気だ。ブランドが「当時のコンセプトを再解釈した」と言うように、現代の自立した女性を、力強くも爽快な香りのベールで凛と引き立てる。冒頭の言葉にある“より完璧”を求める創業者、サルヴァトーレ・フェラガモの姿勢は、しっかりと現代にも受け継がれているようだ。
問題はただひとつ。これが世界400個限定であることだ。しかも日本はサルヴァトーレ フェラガモの銀座本店に5個しか入荷しない。争奪戦に勝ち、それをパートナーに贈れたとき、彼女の気分と同様に、あなたの“男”もアガるに違いない。
[問い合わせ]インターモード川辺 フレグランス本部0120-000-599