連載「Running Up-Date」ランニングブームもひと昔まえ。体づくりのためと漫然と続けているランニングをアップデートすべく、ワンランク上のスタイルを持つ “人”と“モノ”をご紹介。街ランからロードレース、トレイルランまで、走ることは日常でできる冒険だ。
>>連載を最初から読む 前回お伝えした通り、ファッション業界の中でもいち早くランニングを始め、かれこれ15年以上も走り続けてるという田村さん。仕事柄もあって、そのランニングコーディネートもスタイリッシュにアップデートされている。
気になって話を聞いてみると、実は10年選手で使い続けているアイテムも少なくないという。それがまた、こなれていて格好いい。真似できるところを探してみよう。
走るときでもやっぱり“パタ”が好き
田村さんの10年選手ギアで多いブランドがパタゴニアだ。アウトドアブランドのものなので、そもそもタフにできているのと、カジュアルな普段着として兼用できるところがいい。いやむしろ、普段着をランニング用に兼用させている感じだ。事実、タンクトップやロンTなどベーシックなものはパタゴニアのアイテムが多い。
「まんまランニング!というアイテムよりも、カジュアルなウェアが好きだから、普段着でもひいきにしているブランドのものを着て走ることが多いです。だから必然的にアウトドアブランドのウェアが多くなりますね。パタゴニアもそうですし、あとはザ・ノース・フェイス、グレゴリーなんかもそう」。
走るときのお供はグレゴリーのウエストパック。こちらも愛用歴は長く、もともとは普段使いしていたものが少々くたびれてきたため、「お下がり感覚」でランニング用にしている。必要最低限の機能性と収納力しかないが、普段のランニングではボディバッグ感覚で斜めかけに、レースのときは補給食などを入れて腰に着けて使用するという。
もっとも、とくに古いアイテムにのみこだわっているわけではない。あくまでカジュアルなテイストが好みというだけなのだ。例えばウインドブレーカーは日本のストリート系アパレルブランドのもの。
「このウインドブレーカーはヴォート メイク ニュー クローズで1年前の秋冬シーズンに購入したもの。1970年代スポーツブランドのトラックジャケットのようなテイストがいいですよね」。
ヴォート メイク ニュー クローズは、1990年代の原宿で圧倒的な発信力を誇った伝説的アメカジショップ、プロペラでスタッフをしていた2名がデザインを担当している。だから同時代からの人気アイテムであるパタゴニアやグレゴリーに違和感なく馴染むのも、当然といえば当然なのだ。
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