最新のポルシェが最良のポルシェ
ポルシェを表す言葉に「最新のポルシェが最良のポルシェ」という言葉がある。これは設計開発を原点とするポルシェらしく、新型が旧型より優れているのは当たり前だが、それだけでなく、ポルシェは常に設計の改良を繰り返しているからというのがその理由だ。たいていはイヤーモデル、つまり1年ごとに細かな改良が行われている。
例えば356から911へと移行した理由のひとつが「もう水平対向4気筒エンジンで、やれることはすべてやった」ことだと言われている。そこで911ではデビュー時から、現行型まで約60年も水平対向6気筒エンジンだけを載せているが、その間にも大きなトピックで言えば空冷から水冷になり、自然吸気ではなく全車ターボを装備するなど、常に水平対向6気筒エンジンのポテンシャルを高めようと改良をし続けている。
■主な現行モデル■911(2018年〜)世界的に有名な高性能スポーツカーであり、かつ快適に移動できるグランドツーリングカーでもある。ミニマムな後席がある2+2のレイアウトだが、後席は緊急用か子供用と考えよう。2018年に日本デビューした現行型は、ポルシェ愛好家には社内のコードネーム992で呼ばれ、初代から数えて8代目となる。水平対向6気筒ターボエンジンをリアに搭載し、後輪を駆動させるが、4WDモデルも用意されている。
718ボクスター/718ケイマン(2015年〜)シートの後ろに水平対向4気筒エンジンを搭載し、後輪を駆動させる2シーターのミッドシップオープンカーが718ボクスターで、そのクーペ版が718ケイマンだ。往年の同社のスポーツカーが由来の「718」が車名に入ったのは2015年。それ以前は同じ水平対向でも6気筒エンジンを搭載していた。ただし現行型でもトップグレードのGT4は6気筒を搭載する。
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