職業柄、年を重ねてみて、あるいは所帯を持つようになって……。理由は人それぞれだとしても、大なり小なり“社会”と折り合いをつけることで今となっては気楽に髪を伸ばせる人は少ないかもしれない。
でも、だからこそロン毛にはロマンがあり、僕らはそれを信じて疑わないのだ。若気のいたり、俳優に憧れて、ファッションの影響でロン毛に魅せられた男たち。ここでは彼らの過去と現在を紐解きながら、ロン毛の魅力を改めて考える。
今もしっかり愛用している、自分をロン毛に変えた“贈り物”
自営業 二川健司さん Age 40元来、髪型に頓着しないという二川さんは、切るのが煩わしくなってしまったことも重なり、期せずして長髪になったという。「ちょうどその頃、友人からドライヤーをプレゼントされたんですが、それがまた超高性能で。使い始めてすぐに髪がツヤツヤになるわ、傷まないわ、おまけに長髪を下ろすとボリュームが出てまとまらない猫毛が、驚くほどストレートになってストレスないわ、といいこと尽くめ。3年間放ったらかし、でも最高のロン毛ライフを謳歌しましたよ(笑)」。
短髪にしたのは3年前、何か変化はあったのか。「身だしなみという意味では、ロン毛時代よりもはるかに清潔感のある印象に変わったと思います。それは仕事面でも大きな利点。やめて良かったのかもしれません(笑)」。
2/4