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2020.01.05

あそぶ

サーフタウンから生まれたクライミングパンツの金字塔「ロックス」

連載「Camp Gear Note」
90年代以上のブームといわれているアウトドア。次々に新しいギアも生まれ、ファンには堪らない状況になっている。でも、そんなギアに関してどれほど知っているだろうか? 人気ブランドの個性と歴史、看板モデルの扱い方まで、徹底的に掘り下げる。
マイク・グラハム
’70〜80年代に、とある岩場で撮影された1枚の写真。これをひと目見ただけで、今回紹介するブランドがわかった方は、相当なアウトドア通だろう。
次の一手を探る端正な顔立ちのクライマーの名は、マイク・グラハム。当時、世界中の岩登りフリークたちが、そのスタイルに憧れた先鋭的クライマー集団「ストーンマスターズ」の発起人であり、のちに画期的なクライミングウエアを発明することになる男である。
ロックス
股下のガゼットとウェービングベルトが特徴的。

クライミングパンツのマスターピース

クライマー仲間のあいだで、マイクは「グラミチ」というニックネームで呼ばれていた。ここまで説明すれば、お気づきの方も多いだろう。自身の愛称をブランド名に冠し、彼が手掛けた独特な形状のパンツは、まさにクライミングパンツの金字塔を打ち立てたと言っても過言ではない。岩場やキャンプなどのアウトドアシーンだけでなく、ストリートファッションにまで幅広く履かれている名作であることは周知の事実だ。
今回は、このブランドを一旦離れたマイクが2000年に新たに立ち上げ、現在製品開発に力を注いでいるウエアブランド「ROKX(ロックス)」を紹介していこう。
マイク・グラハム
ヨセミテの大岩壁に挑む、若き日のマイク。


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