OCEANS

SHARE

タイカンは、ポルシェの最新にして原点!?

航続距離は4Sで最長463km。いくら快適なポルシェとはいえ、400kmも走れば休憩したくなる。その間に充電ができるので、遠出には十分な航続距離といえそうだ。日本中に備えられているCHAdeMO規格の急速充電器に対応するほか、ポルシェ独自の急速充電器を、全国のポルシェセンターや公共施設に設置するという。

何しろ超スーパーカーだ。バッテリー容量は93.4kWhと日産リーフの大容量版62kWh車の約1.5倍もある。これだけの大きなプールを満たすには、コップではなく大きなバケツで注ぐほうが早い、とばかりに、独自にパワフルな150kWの急速充電器も用意したというわけだ。
それだけ大容量のバッテリーがボディ下部に敷きつめられるため、911より重心が低いという。重心が低いほど運動性能に関しては何かと都合がいい。0-100km/hが2.8秒というような加速力だけでなく、ポルシェらしいハンドリングも期待できそうだ。

ポルシェの代名詞とも言える空冷の水平対向エンジン愛好者からすれば、タイカンの発表は「ポルシェよ、お前もか!」かも知れない。
だが実は、同社の祖であるフェルディナント・ポルシェは水平対向エンジンよりも前、わずか23歳のときに電気自動車を作ったことで、自動車業界への扉を開いたとか。
さて、タイカンはどんな扉を開いてくれるのだろう。
 
籠島康弘=文


SHARE

次の記事を読み込んでいます。