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Q.ボジョレーヌーヴォーも寝かせたら美味くなる?
A.化けるワインもあります。

フィリップ・パカレのボジョレーヌーヴォー、2004年ヴィンテージ
実際に萩野さんが開けた、フィリップ・パカレのボジョレーヌーヴォー、2004年ヴィンテージ。
基本的にはガメイはフレッシュなうちに飲んだ方が美味しいので、あまり熟成は期待しない方がいいでしょう。ただ、ものによってはめちゃくちゃ美味しくなるボジョレーヌーヴォーもある。ピノ・ノワールの1万円のワインだったら、1年ではそんなに変化はありませんが、早く熟成が進むボジョレーヌーヴォーを1年寝かせたら、確実に味は変わります。
僕も、ナチュラルワインの大家、フィリップ・パカレの2004年ヴィンテージを昨年開けたんですが……もう、感動ものでした。素晴らしかったです。
 

Q.おすすめのボジョレーを一本挙げるなら?
A.絞れません!

先程のフィリップ・パカレと、マルセル・ラピエールは外せないでしょう。この2つは熟成に耐えられますので、2本買って、1本は今年飲んで、来年の同じ時期にもう1本を飲んで味の変化を楽しんだり、そのときリリースされる同じ造り手のボジョレーヌーヴォーと比べてみるのもいいでしょう。
昨年飲んだもので美味しかったのは、シルヴェール・トリシャールという若手の生産者の作ったセレネ。
Q.おすすめのボジョレーを教えてください! 先程のフィリップ・パカレと、マルセル・ラピエールは外せないでしょう。
[左]シルヴェール・トリシャールの「セレネ」。エチケットは地味、というか、かなり個性的。[右]マルセル・ラピエールのボジョレーヌーヴォーは毎年人気の一本。エチケットもカワイイ。
 エチケットは地味ですが(笑)、味はものすごく良かったので、今年も注目しています。
 
ボジョレーヌーヴォーを単なるお祭りととらえず、きちんと背景を知ると酒がぐっと楽しくなる。後編では、萩野さんが推薦する自然派のボジョレーヌーヴォーについて教えてもらう。
 
林田順子=取材・文


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