自分が嫌な思いをしないためという理由も
3つ目に多かったのは、自分が嫌な思いをしたくないので言わないという声。じつは、次のようなコメントもありました。
「言いたいことを言うこともあるが、以前に言いたいことを言ったら、『そんなに嫌ならここ(家)にいなきゃいいだろ』と怒鳴られたので。 また、言いたいことを言えば、『うるせぇな』と大声で怒鳴られる。何度言っても、聞く耳もたずなので、いないものとして対応してます」(岩手県・42歳)
何か不満を言えば「怒鳴られる」「口論になる」「努力不足のように言われる」。こういうことを言う人は、妻のことを何だと思っているのでしょうか。何を言っても許してくれる自分のお母さんとでも思っているのでしょうか。
夫婦は所詮他人同士。ここまで気遣いのない相手では、確かにコミュニケーションを取りたくなくなります。「私が我慢すればいい」という気持ちになってしまうと思います。
また、ここまでのひどい対応をされれば、さすがに堪忍袋の尾が切れて、最悪の場合離婚しようと考えている妻もいるはず。上のコメントでも「いつか卒婚という三行半を渡す」とまで書いている方もいます。
おそらくその場合、子供が自立してからと考えるので、長年かけてお金を貯めるなどの準備を着々と進めていくのだと思います。
女性は、一度嫌いになると、相手のすべてが嫌になる生き物だと思います。おそらく、一度嫌いになった相手をまた元のように好きになることはないでしょう。
というわけで、不満がありそうなのに何も言わないという状況はとっても危険。夫を立ててくれて、おとなしく言うことを聞いてくれる「できた妻」だと思っていたら、後から大変なことが起こるかもしれませんよ。
相馬由子=取材・文
編集者、ライター。合同会社ディライトフル代表。雑誌、ウェブ、書籍などの企画・編集・執筆を手掛ける。会社員の夫と小1の娘の3人家族。ここ数年は、子育てをテーマにした仕事を数多く手掛けている。
石井あかね=イラスト
ネオ・マーケティング=アンケート協力
※調査対象:既婚子持ちの35〜45歳の女性200人