看板娘、登場
角ハイボール(700円)を運んできたのは、店長の柚花ゆうりさん(29歳)。プロの雀士でもある。
「さっきまで夕刊フジ杯の生中継ありの対局で、倍満を2回上がってきました」。
倍満とは野球で言えばツーランホームランのようなものだ。
「私が家で作って持ってくるカレーが人気ですね。今日はビーフですが、日によってチキンだったりキーマだったり」。
ゆうりさんはNPM(日本プロ麻雀協会)に所属しており、麻雀が本業だ。出身は新潟県長岡市。
「新潟の女子高生ってスカート丈が異様に短いんです。共学でしたが、私を含めてみんなパンツを見せながら校内を歩いていました(笑)」。
麻雀の原体験は家族麻雀。家族も親戚もみんな麻雀が大好きで、ゆうりさんも中学生ぐらいの頃から見よう見まねで参加していたという。
高校卒業後は長岡市内のキャバクラで働き、客らと麻雀卓を囲む日々。やがて、本気で極めたいと思い、22歳のときに雀荘が多い東京に引っ越した。
「当時はめちゃめちゃ弱かったです。だから、武者修行のつもりで都内の雀荘を巡りました」。
しかし、負け続ける日々。それが悔しくて、本を読んだり強い人に教えてもらったりしながら腕を上げてゆく。やがて、雀荘の社長の目に留まり、試験を経てプロになった。
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