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摂取のタイミングや飲み方etc.
プロテインパウダー摂取にはセオリーがある

1日に摂取すべきタンパク質の分量はイメージできたが、ここで気になるのが摂取のタイミングだ。山本氏によれば、分量だけ満たされていれば良いというわけでもないのが、タンパク質摂取の難しさだという。
「実は、体内で一度に処理できるタンパク質量には限界があるんです。つまり、1日分のタンパク質をまとめて摂取しても、すべて吸収されるわけではありません。それどころか、必要以上に摂取したタンパク質は、体外に排出されてしまうほか、脂肪に変換されてしまう恐れもあります」。
宮城県に本拠を置く山本氏が運営する「プロテイン工房」では、厳選された原料を使い超小ロット生産に特化した、オリジナルプロテインのOEM供給を行っている。
また、タンパク質は体内に貯蔵しにくい性質を持っているため、1日を通じ小まめに補給する必要があるのだとも。そうした特性を踏まえ、プロテインパウダーを摂取する際に心がけたいセオリーを山本氏に伝授してもらった。
 

●セオリーその1
プロテインパウダーの摂取は、1回15~20g程度を目安に

「体内で一度に処理できるタンパク質量は40gまでといわれています。ですから1日に必要なタンパク質をプロテインパウダーで上手に摂取するためには、何度かにわけるのが基本。1日あたり60~90gを目安とするなら、食事から摂る分を考慮して、1回15~20g程度にしておくと良いでしょう。
ただし、これはプロテインパウダーの分量ではない点に注意。プロテインパウダーに含まれるタンパク質の比率は製品ごとに異なるので、パッケージに書かれた成分表を確認してください」。

●セオリーその2
1日3回「食間」がオススメ。食事の内容で分量を調整しよう

「プロテインパウダーを摂取するタイミングに『正解』はありません。しかし、何度かに分けて摂ることを前提とすれば、1日3回くらいに分けることをオススメしています。均等に時間を空ければ、タンパク質から生まれたアミノ酸が常に体内で満たされている状態になるので、目安としては朝食、昼食、夕食の合間、つまり『食間』に摂取すると良いでしょう。
その場合は、食事の内容も考慮して、プロテインパウダーの摂取量を調整するとベター。一般的に朝食はタンパク質が少なめ、対して夕食は多めな傾向があるので、プロテインパウダーは逆に朝を多めに、夜は少なめにすると良いかもしれませんね」。

●セオリーその3
牛乳や豆乳よりも、水で溶いて飲むのがベター

「プロテインパウダーを摂取する際に牛乳で溶いて飲むという人が多いようです。しかし、これは個人的にはあまりオススメしません。なぜなら、牛乳が消化吸収の邪魔をしてしまうからです。消化吸収の邪魔にならないよう、僕は水で溶いて飲むことをオススメしています。無味のプロテインパウダーなら、意外なところではオレンジジュースのように糖分を含む飲料との組み合わせもアリ。糖分によって、タンパク質の吸収効率が高まるんです。もちろん味の好みもありますから、自分にあった組み合わせを選ぶと良いでしょう」。

●セオリーその4
運動後よりも、実は運動前に摂るほうが効果的

「ジムトレーニングやランニングなど、強めの運動を行う場合には、プラスアルファのタンパク質補給が必要になります。そのため、運動後にプロテインパウダーを摂取している人も多いはず。一般的にもそれが推奨されていますが、僕はむしろ運動前の摂取をオススメしています。プロテインパウダーは、摂取後1時間ほどで吸収が始まるからです。つまり、運動後もしくは運動中に、タンパク質から生まれるアミノ酸が体内に供給されるわけですね。こちらのほうが、より合理的といえるのではないでしょうか」。

 
これらのセオリーを実践するうえで大前提となるのが「プロテインパウダーはあくまでも補助食品であることを忘れずに」と、山本氏。プロテインパウダー摂取にばかり夢中になり、通常の食事の質を忘れてしまえば、他の栄養素が不足し本末転倒な結果になってしまうという。大人の男性として、プロテインパウダーに対しても理性的に向き合いたいところだ。
【関連リンク】
プロテイン工房
https://protein-kobo.com/
【参考文献】
ゼロからはじめるプロテイン生活 あなたには、なぜプロテインが必要なのか?
著:山本圭一/発行:メディア・パル
 
 
 
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石井敏郎=取材・文


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