キャンプは“楽しむ”ものだけど、“魅せる”時代でもある。SNS全盛期、インスタ上で多くのユーザーを魅了する、こだわりを持つ大人たちの「魅せるキャンプ」に密着。
必要最低限のギアを用意し、カジュアルにキャンプを楽しむ。それもひとつの正義だ。
しかし、何があっても全力でその日を楽しめるよう、使うかどうかも怪しい道具さえすべて持参する。この手間を苦に感じなければ、これほど素晴らしいこともない。
キャンプ歴はまだ4年でも、大荷物をまったく苦にせず、家族を楽しませることに情熱を傾ける男がいる。ダイナミックなキャンプで多くの人を魅了する、滝澤大輔さんだ。その重装備を覗いてみよう。
名前|滝澤大輔さん(42歳)インスタグラム|daa2008仕事|自営業住まい|静岡県清水市家族構成|妻と娘ふたり(8歳、6歳) 少年時代からの夢だった「ダッジ・バン ライフ」
大荷物を積み込むには、当然それなりの車が必要だ。滝澤さんの重装備スタイルを可能にしているのは、クライスラーの1986年製ダッジ・バンである。重量は2トン半、排気量は5200ccを誇る。
「このバンはちょうどキャンプを始めた頃に買いました。子供の頃からミニ四駆とかラジコンが好きだったんですけど、特にタミヤのランチボックスっていうダッジ・バン型のラジコンが大好きで、ずっと『将来はダッジ・バンに乗りたい』と思っていたんですよ」。
大人になった滝澤さんは、子供の頃からの夢を実現させた。これまで乗ってきた車はすべてバン。二十歳の頃は友人とBBQやスノボに夢中になったが、歴代のバンはそんなアクティブライフに常に寄り添ってくれた。
しかし友人たちも結婚し、家庭を持ち、次第に一緒に遊ぶことも少なくなってゆく。それでも滝澤さん一家はみなアウトドア遊びが好きだったこともあり、2015年、思い切ってキャンプにチャレンジすることに。それまで国産の中古バンを乗り継いできたが、憧れのクライスラーに変更もした。頼もしい“方舟”を得て、滝澤さんのキャンプライフが幕を開けた。
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