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太陽と土と水があれば、都会のどこでも野菜づくりができる

主旨だけを抜き出せば、だいぶん“硬い”印象になってしまうUFCだが、実際に行われている活動はかなり緩やかだ。
「『キャピタル・グロース』にならって、2020年までに2020人のアーバン・ファーマー(市民農家)育成と2020カ所のアーバン・ファーム(市民農園)開設を目標としているんですが、ちゃんと管理をしているわけでもないので、すでに正確な規模が把握できない状態になってるんですよね(笑)」(小倉さん)。
イベント風景
というように、そもそも組織としての体裁すらふんわりとしたものだ。活動への参加資格は基本的に、メンバー登録の手続き(参加費1000円)を済ませた会員。しかし、オープンなイベントに参加するなどして、小倉さんのコンセプトに共鳴した人も、UFCが考える「アーバン・ファーマー」になれる(可能性を持っている)。
また活動自体も、UFCが運営する「畑」での共同作業に限定されるわけではないのだという。
イベント風景
「渋谷や恵比寿にある『畑』は、あくまでも活動の拠点。ここで一緒に農作業をすること自体が目的ではありません。なぜなら、太陽と土と水があれば、都会のどこでも野菜づくりができるから。一緒に『畑』の管理をしたり、土づくりや野菜づくりについて学んだりすることを通じ、家庭の庭やベランダで、自分たちが食べる野菜を、自分たちの手で育てるアーバン・ファーマーを増やしていくことが、我々にとっていちばんの目標なんです」(小倉さん)。


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