間もなく来る、車の近未来●近代自動車産業の始まりと言われるT型フォードが生まれて100年と少し。自動車の在り方は大きな変革期を迎えている。
これからの自分と車との付き合い方を考えるために知っておきたい、間もなくやって来る「近未来の車」のお話。
近い将来、車はすべて電気自動車になりそうな勢いだ。もちろんスポーツカーだって例外ではない。
けれど唸るエンジン音、シートの座面からビシビシ伝わる内燃機関の鼓動。この楽しさが無くてもスポーツカーは楽しいのか? と思ってしまう我々世代。
そこで、近々登場が噂される電気スポーツカーを見てみると……
なんだかめちゃくちゃ楽しそうじゃないか!
アウディ e-tron GT
本格スポーツカーに張り合える高性能スポーツサルーン
e-Tronとはアウディの電気自動車に付けられる特別な名前。間もなく販売が開始される予定のe-Tron SUV、それに続くクーペのようなシルエットをもつハッチバック、e-Tron Sportbackなどがすでに発表されている。
そしてe-Tron第3弾となるのが4ドアグランツーリズモのe-Tron GTだ。
フロントとリアにそれぞれ電気モーターを搭載し、同社自慢の4WDシステム「クワトロ」を介して4輪で路面を駆る。満充電での航続距離は400km、最高出力434kW(590hp)はe-Tron史上最強スペックとなり、0-100km/hは約3.5秒。
本来はロングドライブを得意とする4ドアグランツーリズモだから、本格的なスポーツカーというわけじゃないのに、同社を代表するの2シーターミドシップスポーツカーであるR8の3.2秒に迫る数値だ。
そりゃそうだ。実はこのe-Tron GT、アウディのレースやスポーツモデルを手掛けている子会社、アウディスポーツGmbh社が開発を担当しているというから、本格派スポーツカーにならないわけがない。販売は2021年初頭の予定だ。
内燃機関ではないのでけれども、上記のように怒濤のスピード感をドライバーに与えてくれる。そしてその静寂性や快適性はエンジンスポーツカーでは味わえない新たな体験の、電気仕掛けの次世代スポーツカーなのだ。
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