看板娘、登場
和江さん(41歳)。もともとはこの店の常連客だったが、店長から「ウチで働かない?」というお誘いを受けて、昨年12月からスタッフになったそうだ。
さて、フードメニューも美味しそうだ。
しかし、ここは店名にもあるように蕎麦がウリなのだ。本来はシメで食べる客が多いそうだが、今日は最初から行きたい。
これに「マグロの青唐しょうゆ和え」(600円)を合わせる。
この店にはいくつかの系列店があり、蕎麦は武蔵小山の蕎麦バル「ちりん」で毎日打っている。
こちらは元蔵人が店主で、厳選した日本酒をすべて500円以下で提供するというからすごい。
さて、看板娘だ。和江さんは埼玉県越谷市出身。
「子供の頃は友達と市内の『しらこばと水上公園』に行くのが好きでした。自転車で30分ぐらいかかるんですが、公園に着いたらレンタサイクルで遊んで、また自転車を漕いで帰る。いま考えるとなんかヘンですね」
現在の趣味はお菓子作り。甘いものは苦手だが、作りたい欲が湧き出るんだそうだ。
旅行も大好きで、印象的だったのはイタリアだという。
「カラフルな家が並ぶ町なみで有名なブラーノ島に行ったんですが、夜中に着いたらホテルが閉まっていて、しょうがないから朝まで船着き場でぼんやりしていました」。
カフェでパスタを注文したら法外な金額を取られたうえに不味かったなど、あまり楽しそうな話は出てこないが、こうしたトラブルこそが旅行の醍醐味なのかもしれない。
店長の柳澤良輔さん(32歳)に、そんな和江さんの印象を聞いた。
「自分で人見知りと言う割には、誰とでも打ち解けるタイプ。みんなから好かれていますよ」
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