僕らが青春を過ごした1990〜2000年代のストリートには、ポーターを筆頭とする吉田カバンのバッグが溢れていた。カテゴリーやシリーズが豊富で、バッグそれぞれに明確なコンセプトがあった。
つまり吉田カバンとは、スタイルと機能を兼ね備えた「間違いないバッグ」の代名詞だったのである。そんな吉田カバンの名作シリーズのパーツをMIXすることで完成したのがこちら。
サイズは2タイプを用意し、大きさによってポケットの位置を変えるこだわりようだ。出来上がったバッグはちょっとクセがある。
でも、さまざまなシーンがクロスオーバーするストリートカルチャーと同じように、多種多様なバッグを作ることで醸成されてきた吉田カバンの世界観を、見事に表現していると思う。
鈴木泰之=写真 柴山陽平=スタイリング 加瀬友重=文