>連載「いま乗りたい、俺たちのチャリ」をはじめから読む自転車はもっとも身近でシンプルな乗り物といっても過言ではない。それだけに、乗り手のスタイルは一目瞭然。つまり、ファッション性が高いってわけだ。
なかでも変速ギアなどのコンポーネントがないピストバイクは、もっともシンプルなジャンル。それだけに、こだわりのサイクリングギアがよく映える。
といっても、スポーティすぎる格好はイマイチ”今の気分”と違う。肩の力を抜いて、でも雰囲気はあって……。そんなツボを突いた“ちょい足し”ギアたちを、以前の記事で“
今っぽいピストバイク”を紹介してくれたショップ、テンプラサイクルにチョイスしてもらった。
着ても脱いでも機能的。こだわりポケッタブルジャケット「スタイルと機能性を兼ね備えたモノなら、こんなジャケットはどうでしょうか?」とテンプラサイクルのスタッフ・澤邊 稔さんが紹介してくれたのがこちら。ルコックスポルティフとコラボしたポケッタブルコーチジャケットだ。
撥水性と形態回復性に優れたメモリーツイルを採用。右ポケットに小さくまとめることができ、バッグに詰め込んだり、バンドを使ってサドルやフレームにも取り付けられる。乗車時に美しく見えるシルエットを追求するなど、こだわりが詰まった一着だ。
カラバリと実用性、シンプルデザインが魅力のスポーツサングラス「これからの日光が眩しい季節には、走行時に路上の段差などをしっかり確認するためにサングラスは必須。これはスポーツらしくなさが、大人の男にぴったりでは?」(澤邊さん、以下同)。
もともとはランニング用だが、サイクリングユースでもバリバリ使えるスポーツサングラス。フィット感、軽さともにバツグンだが、デザインはあくまでタウンユース。しかもリーズナブルで、UV400クラスの偏光レンズを採用する気の利きっぷり。
チャリから降りても使える、万能系サイクルキャップジャージー素材で頭にぴったりフィットする一般的なサイクルキャップとは一線を画す、被りやすいストリートデザイン。バックのバンジーコードアジャスターで、使い方や好みに合わせて細かくサイズ調整が可能。つまりヘルメットのインナーから普段使いまで、いろいろ活躍してくれるってこと。
こんなの欲しかった! 真夏のサイクリングに最高の便利グッズ市販の汗拭きシートがすっぽり入る防水バッグ。サドル下に引っ掛けられるだけでなく、バッグに付けることもできる。ちょっぴりニッチだけど、「こんなの欲しかった!」というアイテムでは? 夏場のサイクリングの必需品となりそうだ。
出自はサイクルって知ってた? コンパクトサコッシュ「サコッシュって、もともとサイクル用に作られたバッグなんです。レース中などに、水分補給用のボトルなどを入れて走り抜けるながら手渡すための実用アイテム。それを街乗りっぽく……ということで、こんなのはどうでしょう?」。
サイズはコンパクトなほぼA5サイズ。じつはテンプラサイクルのオーナーが車検証にぴったりのサイズにデザインしたそうだ。サイクリング時ミニマル派のアクセントとポケット代わりに。
ブームが燃え上がった10年ほど前は若者が牽引していたピストバイクシーンだが、今ではオッサンを含め万人が楽しめるモノになりつつある。
自転車ののシンプルという美点を極限まで味わえるピストバイクには、こんなさりげなさと実用性を兼ね備えたアイテムたちがよく似合いそうだ。思いおもいのチョイスで、ピストライフに華を添えてほしい。
[取材協力]テンプラサイクル住所:東京都世田谷区下馬6−18−8 カドーロ学芸大1F電話:03-6453-2655営業:11:00〜20:00、11:00〜19:00(日曜・祝日)水曜定休http://tempracycle.com/小島マサヒロ=写真 吉州正行=取材・文